スペイン北東部バルセロナとカンブリスで起きた車を使った連続テロで、犯行グループと見られる男たちがバルセロナ南西約200キロのアルカナーで、1軒の住宅を約1年前から「アジト」化していたことが、近隣住民の話などで分かった。容疑者らがこのアジトで長期にわたって周到に大規模テロの実行計画を練っていた可能性がある。

人口1万人弱のアルカナーにはオリーブやオレンジの畑が広がる。地中海に面し、海沿いには別荘も多い風光明媚(めいび)な町だ。


 海に近い一角の1軒の住宅で、連続テロの前夜の16日深夜、爆発が起き2人が死亡、1人が負傷した。捜査当局は犯行グループがバルセロナでのテロに使う爆弾の製造に失敗したとみている。住宅近くに住む女性ヤンさんによると、見知らぬ4人の男がこの住宅に出入りするようになったのは1年ほど前。男たちは顔を隠すようにうつむき、あいさつをせず目を合わせもしなかった。また、近所の女性ヌリアさんによると、住宅は銀行の所有。男たちは無断で占拠していた可能性があるという。

 地元紙エルパイスによると、爆発後、住宅からは106個のガスボンベが見つかり、130人が犠牲となった2015年のパリ同時多発テロなどで使用された爆薬のTATP(過酸化アセトン)も発見された。


 捜査当局は、犯行グループが12人だったとみている。4人を逮捕し、カンブリスで5人を射殺。うち6人がモロッコ系と判明しており、モロッコ系が多数含まれるグループによる連続テロの可能性が浮上している。過激派組織「イスラム国」(IS)は19日、系列のニュースサイトを通じ、カンブリスの事件もIS戦闘員が実行したと表明した。バルセロナでのテロで車を運転していた実行役は、カンブリスで射殺されたとの報道があったが、地元警察はその後、実行役が逃走中とみられるとの見方を示した。

 当局は犯行グループがアルカナーの住宅をアジトの一つとし、爆発物を使った大規模テロを準備していたものの、爆発物の誤爆で当初の計画を断念し、車を使ったテロ計画に切り替えたとみて、全容解明を急いでいる。

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