ガソリン価格の高騰が伝えられている北朝鮮で先月、数日に渡ってガソリンスタンドが一斉に営業を中止していたことがわかった。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

金正恩氏に不満
咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋によると、8月下旬のある日、清津(チョンジン)市内にある数十のガソリンスタンドが、一斉に営業を中止した。

これを受け、ただでさえ燃料不足に苦しめられている人々の間で、恐怖と混乱が広がった。ガソリン価格が2倍以上に高騰し、戦争が近づいているのではないかという噂が駆け巡ったのだ。

(参考記事:「戦争になったら生き残れない」震える庶民…北朝鮮で非常待機命令)

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ガソリンスタンドは数日で営業を再開したが、上昇したガソリン価格は下がらないままだ。

なぜガソリンスタンドが数日間営業を取りやめたのか、理由は今のところわかっておらず、市民の間ではほかにも様々な憶測が飛び交っている。

憶測されている内容は、朝鮮半島を巡る情勢の緊迫によるものだ、国連による対北朝鮮制裁によるものだ、当局が住民を対象に行った石油備蓄に向けた訓練だった、などといったもの。

情報筋は、羅先(ラソン)の勝利化学工場にはロシア産の原油100万トンが備蓄されていると言われているのに、なぜこんなことをしたのか理由がわからないと疑問を呈した。

このような状況が清津以外でも起こったかについては今のところ確認されていない。

北朝鮮では今年4月以降、ガソリン価格の上昇が続いており、5ヶ月で3倍近くとなっている。

(参考記事:経済制裁が北朝鮮の国民生活を直撃…「核開発は不愉快」庶民感情が悪化))

こうした現状の中、金正恩党委員長による核兵器開発に冷ややかな視線を向ける人々が増えているとも言われる。

言論の自由のない北朝鮮では、当局のやることを表立って批判することはできない。

それでも北朝鮮の庶民の胸中では、金正恩体制への不満が、徐々にうっ積しているものと思われる。

https://news.yahoo.co.jp/byline/kohyoungki/20170914-00075715/