「もし日本がミサイルに狙われたら」私たちはどんな対処がとれるのか。「日刊安全保障」でお馴染みの能勢伸之フジテレビ報道局解説委員に、もし北のミサイルに日本が狙われたらどうなるか、どんな対処ができるのか、さらにこの先のシナリオについても聞いた。
東京もターゲットに?

佐々木:
東京も北朝鮮のミサイルのターゲットになりますか?

能勢:
ノドンやムスダンは射程距離的に可能なので、可能性は否定できません。

ユーザーからの質問:
仮に北朝鮮のミサイルによる被害が日本で発生した場合、政府としての対応は想定されているのですか?

能勢:
発射されたミサイルがどこに着弾しそうかということで、ミサイル発射を知らせるJアラートやエムネットという名前はみなさんも聞いたことがあると思います。そうなるとどうやって逃げようか隠れようかという話になると思います。それから、実際に迎撃を図りそれができなかったとき、特にブースター(あるいは第1段目や第2段目)が落ちてきた場合には、劇物対処のできる陸上自衛隊には専門の部隊がいます。自治体、警察消防と協力して対処を行うことは考えられます。くれぐれも、ブースターが落ちてきたときにそこに近づかないようにするというのが非常に大事です。

佐々木:
ミサイルの種類や落ちた時場所等によると思いますが、どのくらいの死者が出るのでしょうか?

能勢:
これはわからない、スカッドERに乗せられるような核弾頭はまだないのですが、ノドンやそれより大きいムスダンになると、金正恩委員長が示している水爆ではないが原爆を乗せる可能性があるかないかと。それは厄介な問題と思っています。

佐々木:
個人として何かできることは?心がけておくべきことはありますか?

能勢:
第一に何らかのミサイルの攻撃があったときは、家の中にいた時は窓ガラスやガラス戸から離れていただき、屋外にいた場合は頑丈な建物に行けたら行くことですね。

佐々木:
地下に行ったほうがいい?

能勢:
(地下は)結果がどうなるかは微妙ですね。

佐々木:
家の中でも窓には近づかず、例えばトイレの方に行くとか、奥に行くなどした方が比較的に安全ですか?

能勢:
そうですね。窓やドアがないところですね。
日本が今後すべきことは?
佐々木:
日本が今後すべきことは?政府としてどういうことをしていけばいいですか?

能勢:
イージスアショア(イージス艦のシステムを陸上に設置した設備)を選んでいくとすると、日本の弾道ミサイル防衛がますますイージスシステムに依存していく形になっていきます。さらにハワイのC2BMC(Command, Control, Battle Management and Communications「指揮管制・戦闘管理・伝達システム」)というアメリカ軍の様々なセンサーの弾道ミサイルのデータを収集するだけではなく、同盟国が掴んだセンサーのデータも収集できる場所が作られています。

能勢:
このデータが日本の迎撃システムであるイージスに送られてくるとそれだけで日本のイージスの弾道ミサイルの精度はかなり上がるはずです。それに対して実際に連接するかどうか、それと同時にC2BMCに連接するとアメリカ本土防衛用の目として日本のイージス艦が使われる可能性も結果として出てきます。そのあたりもどう考えるかも必要になってくるかもしれない。

佐々木:
この連携の話し合いはすでに行われている?

能勢:
どうなのでしょうね。そこのところは微妙でわからない。そうなると日本のイージスシステムは艦船発射型弾道弾迎撃ミサイルSM-3 Block IIAを乗せざるを得ない。そうしないとムスダンが迎撃できません。そうなると新たなイージスの迎撃システムを積まざるを得ない。そうすると、色々なネットワークが物理的には可能にはなるのですが。さて、どうしますか?

佐々木:
他に各国との連携を含めて日本としてできることはありますか?

能勢:
韓国はイージス艦を持っていますが、現時点では弾道ミサイル防衛能力はありません。韓国自身はさらに彼ら自身、弾道ミサイル対処のための能力というのも高めつつあるということです。そことの連携をどうするかというのも政治的な話になってくるかもしれません。それから、オーストラリアの方もイージス艦というものを入手するようですから、それとどう連携するかということですね。ともかくイージス艦の弾道ミサイル迎撃能力というのは、ネットワークを強化すればするほど能力が高くなると聞いております。
いま一番の危機なのか?
佐々木:
能勢さんの長い取材人生の中で、今の状況は1番危機的な状況?それとも過去にも今より大変な時期はありましたか?

能勢:
冷戦時代はいろんなものがありましたからね。冷戦時代の末期にINF条約というのが結ばれて射程500キロから5500キロという地上発射弾道ミサイルや巡航ミサイルが米ソの間では全廃されました。したがって、冷戦が非常に緩和されて終わっていったというのがありました。

佐々木:
冷戦後の日本の防衛状況においては、今一番の危機といってもいいくらい危険?

能勢:
そうじゃないかと思うんですよね。しかも、北朝鮮だけじゃないですからね。

佐々木:
そうですね。世界的な危機ということですね。

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