北朝鮮が弾道ミサイル発射を準備する動きを韓国当局が捕捉していたことが30日、分かった。韓国メディアが平壌郊外の山陰洞(サンウムドン)にある兵器工場から最近、複数のミサイルが搬出されたと報じた。韓国当局は、北朝鮮が制裁に同調する中国に反発し、18日開幕の中国共産党大会などに合わせ、大陸間弾道ミサイル(ICBM)などを日本を越えて太平洋に発射する恐れもあるとみて警戒している。


 KBSテレビや韓国紙の東亜日報によると、山陰洞の工場ではICBMを製造しているとされ、搬出されたのは、9月15日に日本列島越しに発射した中距離弾道ミサイル「火星12」か、ICBM「火星14」の可能性が高いとみられるという。15日に火星12が平壌から発射される前にも、この工場からミサイルが搬出されたとの情報があった。

 日米韓は、金正恩(キム・ジョンウン)政権が朝鮮労働党創建72年に当たる10月10日に合わせてミサイルを発射、国威発揚を図るとともに、国連演説で北朝鮮の「完全破壊」に言及したトランプ米大統領への対抗姿勢を誇示する可能性があるとみてきた。

 これに加え、韓国当局が警戒するのが中国共産党大会に合わせた挑発だ。韓国大統領府の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長は9月27日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と与野党代表が会談した席で、北朝鮮の軍事挑発が10月10日や18日の前後に予想されるとの見方を示した。

 正恩政権は、北朝鮮への石油輸出に上限を設けた9月の国連安全保障理事会の制裁決議に強く反発。党機関紙の労働新聞で「決議に積極的に加勢している」と名指しは避けつつ、決議に賛成した中国を批判した。

 中国政府は9月28日、国内にある北朝鮮との合弁企業などの閉鎖を命じる通知を出しており、北朝鮮はトランプ政権と協調した制裁の“実行役”として、中国への恨みを増幅させているようだ。

 正恩政権は習近平政権が重視していた新興5カ国(BRICS)首脳会議初日の9月3日に6回目の核実験を強行するなど、これまでも習政権の重要日程にぶつけるように軍事的挑発を繰り返してきた。

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