北朝鮮で最近、弾道ミサイルを積んだ移動式発射台の動きが捕捉されたと、韓国紙が14日、報じた。米韓両軍は17日から原子力空母を中心に40隻を超える艦艇を日本海などに展開し、共同演習に入る。米軍は原子力潜水艦や戦略爆撃機など大規模攻撃が可能な戦略兵器を朝鮮半島周辺に次々投入しており、北朝鮮がこの間にミサイル発射に踏み切れば、偶発的衝突を引き起こす危険もはらんでいる。

 韓国紙、東亜日報によると、平壌付近や平安北道(ピョンアンプクト)など3、4カ所で、移動式発射台が格納庫から移動するといった様子を米偵察衛星がとらえた。大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14」か、開発中とされるICBM「火星13」、中距離弾道ミサイル「火星12」の可能性があるという。
一方、神奈川県横須賀市が拠点の米海軍第7艦隊は14日までに、原子力空母、ロナルド・レーガンなどを動員した韓国軍との演習を17~20日に日本海や韓国西方の黄海で行うと明らかにした。当初、16~26日としていた日程を訂正した。

 ロナルド・レーガンを中心にした空母打撃群は、中小国の海空軍力に匹敵するともいわれ、演習では、北朝鮮の特殊戦部隊の奇襲に備えた訓練も行う。

 米最大級の原潜、ミシガンも13日に韓国南部の釜山(プサン)に入港。シリア攻撃に使われた巡航ミサイル、トマホークを最大154発搭載でき、このクラスの原潜2隻でレーダーなど北朝鮮の防空網の破壊が可能だとの分析もある。最新の攻撃型原潜、ツーソンも7~11日に南部の鎮海(チネ)に入港した。
米韓軍は、今回の演習を「定例演習だ」としているが、米軍が軍事オプションを想定したとみられる動きも目立つ。顕著なのが10日夜、B1戦略爆撃機2機が日本海から韓国上空を通過し、黄海にかけて韓国空軍と行った共同訓練だ。

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 「死の白鳥」との異名を持つB1は、米戦略爆撃機中、最大量の兵器の搭載が可能で、3、4機を展開すれば、平壌を焦土化できるともいわれる。10日の訓練では、北朝鮮・平壌の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の執務室▽平壌郊外の兵器工場▽北東部、豊渓里(プンゲリ)の核実験場▽東部、新浦(シンポ)の潜水艦基地-など、計約40カ所を標的にしたミサイル発射のシミュレーションが実施されたと報じられている。訓練と同時間帯、トランプ米大統領は、ホワイトハウスの危機管理室で北朝鮮の攻撃に対応するさまざまなオプションについて報告を受けたという。

 ただ、米韓軍の対北優先攻撃目標は750カ所以上ある上、把握し切れない核・ミサイル拠点も多いとみられ、北朝鮮との開戦には、5つの空母打撃群が必要だとも指摘されている。