韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は13日、マニラで中国の李克強首相と会談した。11日の習近平国家主席との会談に続くもので、韓国で本格的な関係修復に期待も高まっているが、早速、双方の発表に食い違いも表面化。文氏が中国の経済圏構想に支持を表明したと伝えられるなど、中国への傾斜と日米との足並みの乱れも懸念される。

 韓国の聯合ニュースによると、李氏は文氏との会談で「中韓関係は寒い冬が過ぎ、温かい春を迎えられるようになった」と指摘。経済協力などを速やかに正常化させるよう最善を尽くすことで文氏と一致した。

 習氏との会談についても韓国政府は「習氏が『よい始まり』だと評価し、和やかで虚心坦懐(たんかい)とした雰囲気だった」と説明し、関係修復を印象づけようとした。

 だが、中国の官営メディアは別の側面に力点を置いた。米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」配備問題で「習氏は中国の立場を繰り返し、韓国に責任ある態度を求めた」と報じた。THAADは「議題にならない」との韓国側の予想を裏切り、文氏は「中国を狙ったものではない」と改めて釈明を迫られたという。

 韓国側が会談の成果として発表した文氏の12月の訪中も、中国側は発表で触れず、康京和(カン・ギョンファ)外相の今月の訪中だけを取り上げた。

 中国外務省は、文氏が習政権の現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」を支持し、積極的参加を表明したとしている。一方、文政権は、トランプ米大統領が中国に対抗し、文氏との会談で参加を呼びかけた「自由で開かれたインド太平洋戦略」に、大統領府高官が「不同意」を示すなど消極的な姿勢を見せている。

 日本海で実施中の米原子力空母3隻との訓練についても、韓国側が日本の自衛隊との共同訓練を拒否したと伝えられた。中国との関係改善の前提として、文政権が表明した「日米韓は軍事同盟に発展しない」といった“約束”に引きずられ、日米より中国に傾斜する結果を招いている。

 韓国の保守系紙は「外交政策に自ら足かせをするアマチュア的行動だ」と批判している。

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