■官製メディア「魔術師でない」と予防線

 北朝鮮に特使を派遣した中国では、国際社会の過度の期待に困惑している。中国官製メディアは18日、「(特使は)魔術師ではない」との社説を掲載、成果を出せなかったときに備えて予防線を張り始めた。

 中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は同日、習近平総書記の特使である党中央対外連絡部の宋濤部長訪朝のニュースを1面で特集。北朝鮮が(1)約2カ月にわたり軍事的挑発を自制している(2)中国の高位級特使派遣を受け入れた-ことなどから、米国や欧州、日本、韓国のメディアが特使訪朝に注目している状況を詳しく報じた。

 実際、トランプ米大統領も16日のツイッターで、習氏の特使訪朝について「大きな動きだ。何が起きるか注目しよう」と指摘。トランプ氏が北朝鮮をテロ支援国家に再指定するか否かの判断を先延ばししたのも、特使の成果を見極めるためとの見方も出ている。

 しかし、中国当局は今回の特使派遣について「党大会の状況を報告することが主要な目的。社会主義国の政党間で長年続けてきた慣習だ」(耿爽・外務省報道官)としている。

 復旦大学の鄭継永韓国・北朝鮮研究センター所長は英字紙、グローバル・タイムズに対し「核問題で北朝鮮に実質的な変化を期待するのは非現実的だ。たった一回の会談で、何年にもわたって蓄積された全ての問題を解決することなどできない」とコメントした。

 18日付の環球時報も「宋濤氏の訪朝に過度の期待を抱くべきではない」との見出しの社説を掲載。「宋濤氏は魔術師ではない。朝鮮半島情勢が緩和するか否かの鍵は米朝の掌中にある」と主張し、あくまでも北朝鮮問題を解決する責任は中国側にはない-との立場を重ねて強調している。 

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171119-00000051-san-cn&pos=4。




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