◇地方組織巡る綱引きが既に始まったが…

 衆院選で公認候補を擁立しなかった民進党が、立憲民主党と希望の党の間で埋没した状況から抜け出せていない。立憲と希望を「友党」と位置付ける民進は、24日に増子輝彦幹事長が立憲の福山哲郎幹事長、希望の古川元久幹事長と個別に会談し、今後の連携のあり方などを協議する。しかし、地方組織を巡る立憲との綱引きが既に始まっており、2019年の統一地方選や参院選に向けた展望は開けていない。

 民進は参院では議員46人の野党第1党だが、衆院は選挙を無所属で戦った「無所属の会」などの14人だけ。執行部は事務局の整理・統合に着手し、一部の党職員は立憲と希望に移籍した。毎日新聞の11月の世論調査での政党支持率は1%にも満たない。それでも18日に都道府県連幹部を集めた全国幹事会では、支部長不在の「総支部」の存続を確認。「政権交代」を目指す旗は降ろしていない。

 埋没の要因の一つは、立憲と希望との連携を重視した双方への配慮だ。21日の大塚耕平代表の参院代表質問では、憲法に自衛隊を明記する安倍晋三首相の方針に対し「私たちは、自衛隊は憲法に書いてあろうとなかろうと合憲の立場だ」と説明した。立憲と希望の主張の「中間」を意識する内容だった。

 一方、立憲の枝野幸男代表は20日、民進党籍を持つ地方議員に年内に入党の判断をするよう促した。「党籍のある皆さんとの関係を優先して待っているが、(立憲に)入りたいという方に(入党を)たくさん待ってもらっている。年内には態度をはっきりしてほしい」と語った。立憲は既に愛知と宮城で県連を設立。北海道、東京、神奈川、大阪などでも準備中だ。福山氏は「早く入党して統一選に向けて活動したい、という問い合わせがたくさんある」と明かす。

 民進の資料によると、11都道府県に民進、立憲、希望3党の国会議員がいる一方、3党いずれの議員もいない「空白県」も8県に上る。「地方組織まで分裂しては永久に政権は取れない」(希望関係者)と危惧する声は少なくない。大塚氏は枝野氏の発言に「何かを強要するようなことはあってはならない」と不快感を示すが、桜井充参院議員がメールマガジンで「統一選を民進で戦おうと思っている地方議員がほとんどいない」と指摘するなど、悲観する議員は多い。

 希望の玉木雄一郎代表は3党の地方議員の参加を念頭にした「地域政党」設立を提唱。立憲の赤松広隆衆院副議長は「地方議会での統一会派」に言及した。しかしいずれも政権交代への道筋は見えず、野党第1党分裂の傷の深さを浮き彫りにするばかりだ。

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6262261


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