実はキューバ危機に似てきている
日本政府としても、できるだけの圧力をかけている。昨年12月の10回目の国連制裁では臨検が入ったのだが、臨検は準軍事行為であり、制裁国からしても、「臨検」を出すと制裁のカードが尽きてしまい、次は軍事行動にエスカレートせざるをえない段階に入っている。
13日のNHKニュースで、北朝鮮に対する国連の制裁決議を履行するため、海上自衛隊が日本海や東シナ海のほかに、朝鮮半島の西側の黄海の一部を対象に警戒監視を始めたことが報じられた。
海上で外国の船舶から北朝鮮の船舶に石油精製品が提供されることなどを防ぐために、日本海や東シナ海のほかに、朝鮮半島西側の黄海の一部、南寄りの海域で海上自衛隊が警戒にあたっている。
この活動は、日米連携で行われている。自衛隊は情報収集に徹しており、不審な現場を見つけた場合には、米軍に連絡する。問題であれば、米軍が臨検を行うことになるだろう
こうして冷静にみると、キューバ危機の時の「海上封鎖」の一歩手前まで北朝鮮情勢が緊迫していることがわかる。
もし万が一、朝鮮半島有事になれば、日本経済への悪影響も避けられない。今年の日本経済は、朝鮮半島有事がなければ好調はほぼ間違いないのだが、それが気がかりだ。
これは、今年元旦の本コラム<北朝鮮有事「ある場合・ない場合」の日本経済の行方を教えよう その危機はあと一歩まで迫っている>(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/54054)をご覧いただきたい。
とにもかくにも、北朝鮮有事が起こらないことを願うばかりだが、実は日本経済にとってはもうひとつのリスクがある。国外の喧噪をよそに、国内の増税派の動きが騒がしくなっているのだ。
外は北朝鮮、中は増税派
では、増税派がいまなにを考えているか、解説しよう。
今年の政治日程をみてみると、9月の自民党総裁選だけが唯一の重要な政治イベントだ。衆議院任期は2021年10月までで、衆院解散はまずなく、参議院選挙は2019年7月だから、国政選挙のない年である。
平成は2019年4月までで、今年は改元の準備を粛々とするのだろう。憲法改正のスケジュールはちょっと読みにくくなっているが、改元後に国会発議、2019年末に国民投票、2020年7月の東京五輪前後に新憲法公布などのスケジュールが考えられるだろう。
また、すでに2019年10月の消費増税が言われているが、その方向性は今年末にも方向が出るのではないか(もちろん北朝鮮有事なしなら増税だろうが、有事があればわからない)。
こうした政治日程を前提とすると、今年中に増税派は「増税の仕掛け」を考えたくなるだろう。消費増税の軽減税率への対応もあるが、法人税は減税方針なので、あまりいじれない。とすれば、ターゲットは所得・資産税である。
所得税については2018年度の税制改正大綱では900億円増税だった。他にたばこ税は2400億円増税などで、全体で2800億円の増税だった。
対照的なのはアメリカだ。アメリカでは、共和党が35%の連邦法人税率を2018年から21%に引き下げる大型減税法案を決定した。個人所得税の最高税率も現在の39.6%から37%に下げ、概算控除も2倍に増やすという。
その結果、全体の減税規模は10年間で1.5兆ドル、年間円換算で17兆円となる。この減税規模は、過去最大とされた2001年の「ブッシュ減税」を上回るものとなる。
政府貸借対照表のネット負債(資産負債差)額でみると、日米の財政事情には大差がないというか、日本のほうがいいくらいだ。というのは、日本では資産負債差は465兆円(2016.3末)でGDP比87%、一方のアメリカは19.3兆ドル(2016.9末)でGDP比107%だ。にもかかわらず、日本の財政当局が緊縮病にかかる一方で、アメリカはそうはなっていない。
今年も、日本の財政当局の緊縮病・増税病は治ることはないだろう。増税派はついに所得税に手を付けたので、今度は資産税がやられるかもしれない。今年は株高が見込めるのでキャピタルゲイン課税などが狙い目だろう。
北朝鮮情勢が緊迫する中でも、財政当局は増税以外のことが考えられないだろう。景気が多少よくなったからとすぐに緊縮・増税に走れば、再び日本経済は減速する。それが、もう一つの日本経済のリスク要因である。内憂外患とはまさにこのことだ。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180115-00054137-gendaibiz-int&p=3
引用元: 現代ビジネス
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みんなの意見
名無しさん
lok
考えていそうな所がある。
周辺国から見ればどれほど悲惨な将来が待っているか、と考える。
ここまでくれば半ばそんな状況に期待するしかなくなった。
どうぞ存分に苦しんで下さいな。
dugan
今日も素晴らしい記事をありがとうございます。
名無しさん
北朝鮮問題にとって最大の不幸かもしれない
名無しさん
名無しさん
名無しさん
騙しあいをしているだけで、何の成果も期待できない。
名無しさん
ファイナルアンサー
名無しさん
周辺の日本、台湾、韓国を含めた
核の時代に入るかしかない。
後者は東南アジア、中東への核拡散を招く。
二択のうちの一択が世界規模の核拡散なら
自然に選択肢は一つだけ。
名無しさん
名無しさん
捻れた脳みそで話し合っても、結果は同じ。
北も南も自己愛が強すぎる。
誰にも相手にされなくなるといい。
名無しさん
で、1件も解決することが出来ないのも、また素晴らしい。
合意を覆すプロ国家同士だからね。
名無しさん
✕古賀茂明
名無しさん
gatorcroc
ハワイでの緊急アラートのような事が世界中で起こらない限り
実感はない。いつも嫌な思いをしているのは日本だけだ。
名無しさん
名無しさん
何とも思ってない国同士の会談(笑)
ブラック・ユーモアを通り越してる
windy3865
latte
名無しさん
実力も実績もないのに簡単にどうにかなると思っている。
資質も能力もゼロ。
名無しさん
世論が強すぎて政府が機能してない
名無しさん
名無しさん
上から物を考えたり、言う事はしないが、少なくとも日本国民がこれだけ冷静にこの2か国間を見れているのは、そういった環境も要員としてきっとあるのだろうと思う。
そう考えると、その国が歩んできた歴史って本当に重要なんだよね。。
nidaime
自分は・・・ロウソクじゃない方を。
niniko
名無しさん
名無しさん
1192JPN
名無しさん
名無しさん
名無しさん
カレー担担麺(タバスコソース)山葵添え
なんで 極悪国家が一番優遇されなきゃならんのか?
名無しさん
とっくに南北は停戦状態から終戦になってんだろ。
お互い約束を守る気無い国同士の合意なんて
口約束以下でしょ!
みほこ
名無しさん
北朝鮮問題の記事だと思って読んだが、高橋さんが一番言いたい事はこれかな?まあ良いけど。
タンコブ
名無しさん
名無しさん
北が参加しても、参加しなくても、
いろいろと南はツケがまわってくる。
北は命がけ。
南はおばあさんとゴハン食べるレベルの
認識だと大変なことになる。
2ヵ月後楽しみですね!
名無しさん