陸上自衛隊のAH64D戦闘ヘリコプター墜落事故は、離陸からわずか7分で発生した。

 住民らは突然、真っ逆さまに落ちていくヘリを目撃していた。航空や軍事の専門家らは「空中分解が起き制御不能になったのでは」と推測。事故が比較的少ない機種として知られており、整備ミスの可能性を指摘する。

 事故は5日夕、目達原駐屯地(佐賀県吉野ケ里町)で整備された後の試験飛行中に起きた。同県神埼市の民家に機首から突っ込み、火災が発生。乗員2人が死亡、住民の女児が軽傷を負い、周辺には機体の一部が散乱した。

 航空評論家の青木謙知氏は、現場近くで撮影された映像などから「ブレード(プロペラ)が空中で外れた可能性があり、パイロットは何もできない状態だったのではないか」と話す。離陸前に主回転翼(メインローター)をつなぐ部品を交換していたことから「機体の整備が手順通りに行われていたか確認する必要がある」と強調した。

 軍事アナリストの小川和久静岡県立大特任教授は「ブレードの金属破断やローターの取り付けが不十分だったのでは」と指摘する。エンジントラブルであれば、空気圧でローターを回しながらゆっくりと降下するオートローテーションという機能が働くためだ。今回の事故について「起きてはいけないことだが、軍用機に特異なことではない」と説明した。

 軍用機・航空史家の野原茂氏も「整備不良の可能性がある」と分析。冷戦時代に開発された同機は「設計は古いが事故はほとんど聞きいたことがない」といい、「13機と少ない配備数で回しており、1機ごとの飛行時間が長いため不具合が起きていたとも考えられる」と語った。 

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