【ニューデリー時事】インド洋の島国モルディブで、2月初旬から続く政情不安を機に、「南アジアの盟主」を自任する隣国インドと、南アジアへの進出を強める中国とのさや当てが続いている。

 親中派のヤミーン大統領は中国に、野党側はインドに支援を要請、中印が互いをけん制する事態となっている。

 モルディブ最高裁は2月1日、ヤミーン大統領就任後の2015年に野党政治家に出された反テロ法違反罪の有罪判決が「政治的動機」に基づくとして、判決を破棄した。大統領は同5日、非常事態を宣言、最高裁判事らを拘束し、判決破棄は取り消された。

 野党支持者らが次々に拘束される事態となり、野党はインドに介入を求めた。ロイター通信などは、野党の介入要請が「軍事的」措置も含んでいると報じている。インドは「非常事態の停止」を要求し、ヤミーン政権に圧力をかけた。

 一方、シルクロード経済圏構想「一帯一路」で中国と関係を深める政権側は中国に特使を送り、政権の立場に理解を求めた。中国は「モルディブの内政問題だ」(耿爽・外務省副報道局長)として外国勢力の干渉をけん制する立場を表明した。

 こうした中、ロイターは先月20日、「中国の艦船11隻がインド洋東部に入った」と報じた。また、インド紙タイムズ・オブ・インディアが「モルディブに中国の潜水艦基地が造られる可能性がある」と伝えるなど、インドでは中国が政情不安を利用し、モルディブへの影響力を増そうとしているという懸念が広がっている。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180304-00000055-jij-asia