アメリカのトランプ政権が23日、鉄鋼の輸入制限を発動させたが、最大の標的とされる中国は報復を掲げて猛反発している。
強硬な姿勢の背景には中国の抱える問題があった。

    ◇

“鉄の街”と呼ばれる河北省・唐山。ここには60以上の製鉄工場がある。
トラックにはくず鉄が積まれており、こうしたくず鉄を再利用して作った粗悪な鉄が安い価格で輸出されている。

第三国を迂回(うかい)するなどしてアメリカにも入っているとみられ問題視されているが、中国自身、鉄鋼の過剰生産の対策に乗り出している。

李克強首相「(引き続き)過剰生産を解消し、古い生産スタイルから脱却する。
今年は鉄鋼生産能力をさらに3000万トン前後削減する」

先の全国人民代表大会でも中国政府は対応をアピールしたが、去年すでに1億7000万トン分の生産能力をストップさせている。

ただ、この政府の方針により中国の鉄鋼業の現場には変化が起きていた。
政府による鉄鋼の生産抑制は大きな打撃になっていると関係者は話す。

鉄鋼市場関係者「工場は生産を制限され、売り上げは落ちている」

中国メディアによると、政府の対策が本格化した2016年以降、およそ19万社の関連企業が操業を停止。
鉄鋼業界でも失業者が増え続けている。

そうした失業者の不満の矛先が政府に向かうことを中国は最も恐れている。
そのため、生産量を減らしている今、供給先まで失うわけにはいかない。

製鉄工場関係者「今の中国は強い国だから、輸入制限で影響されないでしょう」

アメリカの鉄鋼輸入制限について工場関係者は強気の姿勢も見せるが、先行きは不透明。
生産現場への影響は社会不安の火種になりかねないだけに、中国はアメリカとの貿易戦争をいとわない姿勢で反発を強めている。

https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20180324-00000047-nnn-int