トランプ大統領がシリア攻撃を示唆
「この後24時間ないしは48時間以内に大きな決断をする。このような事が起こりうることを非常に危惧する。
これは人道の問題である。人道の問題を話している。許されるべきことではない。」
”We’ll be making some major decisions over the next 24 to 48 hours. We are very concerned when a thing like that can happen. This is about humanity. We’re talking about humanity. And it can’t be allowed to happen.”

シリアのダマスカス郊外で反体制派の住民多数が死傷した毒ガス攻撃を受けて、アメリカのトランプ大統領が9日の閣議の冒頭に述べた言葉である。

このように非常に厳しい言葉を使って攻撃を非難した上で、トランプ大統領は
「攻撃に関わったのがロシアなのか、シリアなのか、それともイランなのか、早急に解明する。」
「誰であろうと関与した者には代償を払わせる。」と強い決意を明らかにした。
さらにホワイトハウス詰めの記者の「軍事オプションはありうるのか?」という質問に「あらゆる可能性を排除しない。
(Nothing is off the table.)」と二度繰り返した。

トランプ大統領は、つい先日、シリアからの軍引き上げの意向を示したばかり。
なので、即断はできないが、早ければ日本時間の火曜夜か水曜にも、シリアに対するミサイル攻撃を実施する可能性が出ている。

ホワイトハウスのウェブでこの発言を読んで筆者が注目したのは「人道(Humanity)」という言葉をトランプ大統領が使ったことである。
この言葉は非常に強い。
実利を優先するからだろうが、基本的人権の問題にほとんど触れることのないトランプ氏がこう言及したことに正直感心した。

習主席を「大変尊敬している」と称賛
だが、案の定というか、同じ席で中国や北朝鮮に触れた際には、人権や人道には全く触れなかった。

中国については「我々は中国と大変良好な関係を保持している。これは続けるだろう。
私と習近平主席は大変良い友人だ。私は彼を大変尊敬している。」等と褒め称えた。
貿易不均衡に対する不満は表明したが、中国の組織的で大規模な人権侵害には触れず仕舞いだった。

北朝鮮については、すでに日本でも一部伝えられているが、こう述べた。
「我々は北朝鮮と接触している。我々は5月か6月の早い時期に彼らと会うだろう。
会談の席では双方が敬意を表するだろう。願わくば、北朝鮮の非核化について合意することができるだろう。
彼らはそう言ったし、我々もそう言った。願わくば、過去何年もの米朝関係と非常に異なる関係になることを期待している。」
(※一部略)
“North Korea, by the way, as you’ve probably seen and we’ve been in touch with North Korea. We’ll be meeting with them sometime in May or early June.
And I think there’ll be great respect paid by both parties and hopefully we’ll be able to make a deal on the de-nuking of North Korea. They’ve said so; we’ve said so. Hopefully, it will be a relationship that’s much different than it’s been for many, many years.”

“This should have been done by other Presidents and they’ve decided they didn’t do it. They couldn’t have done it. But it would have been a lot easier if it were done 5 years ago, 10 years ago, 20 years ago. A lot easier than now. But we have a meeting that is being set up with North Korea. So that will be very exciting, I think, for the world. I think it’s going to be a very exciting thing for the world.”

米朝首脳会談は「非核化」がテーマと自ら明らかに
つまり、下交渉が進行中であることや会談では双方が非核化をテーマにすること、新しい関係を模索することで、
米朝がこれまでのところ一致していることを大統領自ら明らかにしたのである。

もちろん、世紀の会談前に相手を非難するのは得策ではない。
が、北朝鮮の悪行の数々には全く触れず、むしろ「5年前、10年前、20年前ならもっと簡単だったはずだ。」
と自分の前任者達を批判したのがトランプ氏らしかったと言えるかもしれない。

場所や期日は決まっていないようだし、開催確定というには尚早だろうが、米朝首脳会談開催に向け、準備は着実に進んでいるようだ。

だが、いわゆるリビア方式で、非核化の実現を一気に成し遂げたいトランプ政権と、
サラミ方式とも揶揄される先送り方式で段階的に対価を得ようとする北朝鮮との大きな溝が埋まったという示唆は無い。

両首脳が会う以上は成果が必要である。
それが短期的で上辺だけのものではなく、中長期に渡って半島及び東アジア情勢の安定につながる、中身のある成果を誰もが望んでいる。

そして、絶対的な人道問題である拉致問題の解決に寄与して貰いたいと願うものである。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180410-00010014-fnnprimev-int&p=3