米国のウィリアム・ハガティ駐日大使は22日までに、都内で時事通信のインタビューに応じ、6月上旬までの開催が予定されている米朝首脳会談で、トランプ政権が北朝鮮の完全な非核化と併せて「生物・化学兵器」などの早期廃棄を求める見通しを示した。

 韓国政府によると、北朝鮮は猛毒の神経剤VXやサリンなど最大約5000トンに上る化学兵器を生産・保有しているとみられる。

 ハガティ大使は17、18両日にフロリダ州で行われた日米首脳会談の少人数会合などに同席。大使は「安倍晋三首相とトランプ大統領は(北朝鮮の)生物・化学兵器やあらゆる型の大量破壊兵器、(それらの廃棄の)実施時期をめぐり突っ込んだやりとりをした。2人の会話から切迫感が伝わった」と明らかにした。

 米政府は、北朝鮮が2017年2月にマレーシアで起きた金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏暗殺事件でVXを使用したと断定。北朝鮮をテロ支援国家に再指定した経緯がある。

 大使はまた、「(日米)両首脳は歴史の転換点に立っているとの認識を持っている」と指摘。「大統領は米朝首脳会談が実りあるものになると明確にしているし、それは検証可能なものとなる」と強調した。

 トランプ氏が米朝首脳会談で北朝鮮による拉致問題を取り上げると明言したことに関しては、「先週、拉致被害者の家族を大使公邸に招き、彼らの気持ちや考え方を拝聴した」と説明。その上で「大統領は、拉致問題が被害者の家族、日本の人々にとって非常に深刻な状況であると理解している」と語った。

 一方、北朝鮮が核実験・大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験の中止を発表したことについて、「国際社会による最大限の圧力維持が成果を出している証拠。北朝鮮の人々にとって非常に良いことだ」と述べた。

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