5月13日、中国・ロシア両政府は、反米姿勢だけの共闘では、どちらも最も重要な国家のゴールを達成することはできないだろう。写真は握手を交わすロシアのプーチン大統領(右)と中国の習近平国家主席。モスクワで8日撮影(2015年 ロイター/Sergei Karpukhin)

 【北京=西見由章】中国とロシア、中央・南アジア6カ国で構成する上海協力機構(SCO)首脳会議は中国山東省青島で10日、加盟8カ国が「青島宣言」を採択し、2日間の日程を終えた。閉幕後に発表されたコミュニケによると、加盟国はアフガニスタンやシリア、朝鮮半島の情勢をめぐり、国際法の枠組み内で調停にあたることを確認。米国が離脱を表明したイラン核合意についても「継続して履行することが非常に重要」との認識で一致した。中露主導のSCOが米国の外交戦略を牽制した形だ。

 習氏は、インドとパキスタンの両首脳が正式加盟後に初めて参加したことを受けて「メンバー拡大による潜在力と機会をより多くの成果に変えなければならない」と強調。SCOについて「国際影響力が絶えず向上し、世界の平和と発展に向けて軽視できない重要な力になった」と述べ、「団結強化」をアピールした。

 さらに中国がSCO参加国との経済貿易協力を進めるため、300億元(約5100億円)の特別融資枠を創設すると表明した。  習氏はトランプ米政権の自国第一主義を念頭に「世界には覇権主義や強権政治が依然として存在する」「一国主義や反グローバリズムの思潮は絶えず新たな姿をみせている」と批判。共同記者会見でも「いかなる形式の保護主義にも反対する」と言及した。

 会議では来年のSCO首脳会議をキルギスで開催することを決定。準加盟国イランの正式加盟に向けても議論したとみられる。

 SCOは2001年、中国・上海で中露が中心となり6カ国で創設。当初はソ連崩壊後の中央アジア地域の国境管理など安全保障分野が主な議題だったが、現在は経済や文化面での協力も進めている。

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