【ジャカルタ武内彩】マレーシアで昨年2月に起きた北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏の暗殺事件で、殺人罪に問われた女2人の裁判が28日、クアラルンプール近郊の高裁であり、検察側は2人に殺意があり殺人罪が立証できたとする意見陳述書を提出した。マレーシアの刑法では殺人罪は死刑と規定されており、事実上の死刑の求刑となった。判決は8月16日に言い渡される。


殺人罪に問われたのは、ベトナム人のドアン・ティ・フオン(30)、インドネシア人のシティ・アイシャ(26)両被告。検察側は陳述書で「両被告は実行までに練習を重ねていた。何をすべきか分かっていた」と述べ、計画的犯行で殺人罪が立証されると主張した。

 一方、事件後に北朝鮮に逃亡した指示役4人について、陳述書は「いたずらビデオの計画に関わったが、現段階では公判はそこにこだわるべきではない」と指摘。両被告は「いたずらビデオの撮影に勧誘されただけで、殺害の意図はなかった」と殺意を否認しており、弁護側は27日も従来通り無罪を主張した。

 起訴状などによると、両被告は昨年2月13日、指示役の4人と共謀し、クアラルンプール国際空港第2ターミナルで金正男氏の目や顔に猛毒のVXを塗り、殺害したとされる。マレーシアは3審制で、高裁判決後も控訴裁への控訴、連邦裁(最高裁)への上告ができる。

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