東京の新宿や池袋はディープな中華街だ。「本場の味」を追い求めて通う日本人も多いが、私はあるときから「在日中国人が行く中華料理店と、日本人が通う中華料理店はかなり違うのではないか?」と感じるようになった。「そんなこと、当たり前じゃない?」と思う人もいるかもしれないが、なぜ、どこから、そのような違いが出てくるのか考えてみた。

● とても有名な店が 中国人のグルメ女性からは酷評

ある日、中国に赴任する日本人の友人の送別会に参加した。北池袋の怪しげな通りにある中華料理店に友人が10人ほど集まったのだが、そのうちの1人は参加者(共通の友人)の妻で、この日初めての参加。唯一の中国人だった。少し遅れてきたその女性は席に着くなり、先に隣に座っていた日本人の夫に小声でこういった。

 「このお店、あまりおいしくないよ。なんでこの店に決めたのかな?池袋だったら、私、もっとおいしいお店をたくさん知っていたのに……」

 他の友人には聞こえなかったと思うが、反対側の隣に座っていた私はびっくり。なぜなら、その店は、日本人の中国関係者の間ではかなり有名な中華料理店で、昔から「おいしい」と評判だったからだ。

 私自身も10回以上、来店したことがある。店内は日本人客と中国人客が半々。中華風の赤い装飾で、店員もコックも中国人だ。その店にわざわざ通う日本人も、おそらくある程度「自分はちょっとした中国(料理)通」だと思っているのではないか……。だからこそ、この発言に私は驚かされた。

 私はその友人の妻と面識があった。彼女は日本に住んで10年以上で、かなりのグルメだ。そこで「えっ、そうなの?池袋で他におススメの中華料理店があったら教えて」と聞いてみたところ3つほど教えてくれたのだが、それらはいずれも私が一度も名前すら聞いたことのない店だった。

 むろん、池袋の中華料理店は数えきれないほどたくさんあるので、私が店名を知らなくても別に不思議ではない。

 だが、少なくとも、東京の中国関係者の間でとても有名な店が、中国人のグルメの女性から「おいしくない」と酷評され、もっとおいしい店に通っているという話は、私にとって新鮮な驚きだった。

● 在日中国人が行く中華料理店と 日本人が行く中華料理店はぜんぜん違う

 これは一体、どういうふうに解釈したらいいのだろう……。私や私の中国関係の友人たちが、たまたま味オンチなのだろうか、と首を傾げたのだ。

 その日は各自が好きな料理を注文し、テーブルにはたくさんの料理が並べられていた。遅れてきた女性がそれらをあまり食べようとしないので、「好きな料理を注文していいですよ」と言ってみたところ、内臓系の料理と辛い鍋料理を注文。

 「みんな、辛いのは大丈夫ですか?」と気遣ってくれたのだが、その2つの料理は、日本人であれば、ほとんどの人が注文しないと思われるような、日本ではかなりマイナーな料理。案の定、その料理が運ばれてきても、他の友人たちは手をつけず、彼女一人だけが食べていたのが印象的だった。

 これは今年初めの小さな出来事だったが、これ以降、私の頭の中にはスッキリしない、ちょっとした“引っ掛かり”が常にあった。

 在日中国人の人口は70万人を超える。一口に「中国人」といってもその出身地はバラバラだし、料理の好みも人によって180度異なる。それぞれが好き勝手に、自分が行きたい中華料理店に行っているのだろう。当然といえば当然だし、それでいい。

 この女性の出身は南京だったが、もしあの場に大連出身の人が同席していたなら、きっと違う料理を注文していただろうし、その店の料理を「おいしい」と思った可能性もある。人の評価なんて、いちいち気にしていても仕方のないものだ。

 ちなみに、その店は「中国の東北料理」がメインだが、日本の多くの中華料理店がそうであるように、それ以外のメニュー(上海料理、四川料理)もたくさんある。よくわからない日本人が東北以外の料理(その店にとっておススメではない料理)を注文して、失敗してしまい、店を評価してしまうこともよくある。

だが、それから数ヵ月、私は別の取材で、かなり頻繁に中国人と都内のさまざまな中華料理を食べに行く機会を持つことになり、「やはり、在日中国人が行く中華料理店と日本人が行く中華料理店はぜんぜん違う」という確信を持った。出身地による違いや、味の好み、偶然の出来事という問題だけではない、他に別の理由がある、と思ったのだ。

● 在日中国人コミュニティーの情報網と 日本人の情報網は全く違う

 それは、在日中国人コミュニティーの情報網と、日本人の情報網は全く違う、ということと関係がある。

 「そりゃ、そうでしょう?」と思う人もいるかもしれない。だが、日頃、会社や学校で机を並べている同僚の中国人と自分との間に、かなりの情報格差がある、と認識している日本人はどれくらいいるだろうか?

 日本国内に住んでいて、海外事業に関係なくても、ビジネスの場で顔を合わせる中国人は年々増えている。日本に住んでいる中国人ならば、流暢に日本語を話し、私たちとの間の会話に問題はないし、きっと同じような情報を共有しているはず、と思い込んでいるのではないだろうか。

 ところが、実際はそうではない。

 中国国内にいるのと同様、日本に住む中国人もウィーチャット(中国のSNS)を駆使している。ほぼすべての情報網がウィーチャット上で行われている、といっても過言ではない。日本に住んでいながら、彼らはウィーチャットを介した「中国人の世界」で繋がっている。

 日本人がフェイスブックやLINEを使い、暇つぶしや連絡手段にしているのとは比較にならないほど、彼らはウィーチャットで重要なやりとりを行っており、ニュースや情報のチェック、家族や友だちとの連絡もすべてウィーチャットだ。

 当然、「おいしい中華料理店についての情報」が流れてくるのもウィーチャット。「池袋にこんなおいしい火鍋屋ができた」とか、「銀座の〇〇では希少な中華食材の〇〇が食べられる」など、マニアックな情報も四方八方から流れてくる。中国人の情報網といえば、ひと昔前まではクチコミだったが、それが今では100%ウィーチャットに移行している。彼らは日本語を十分理解しているが、日本のマスコミに流れる中華料理店の情報には影響されていない。

たかが中華料理店の情報についての話でしょ、と思うことなかれ。中華料理はあくまで一つの例に過ぎない。

 中華料理は彼らの母国の料理であるだけに、非常にこだわりが強いが、その“中国人コミュニティー”の中で繰り広げられる独自情報に日本人がリーチすることは、けっこう難しいことなのだ。中国関係の仕事をしている人ならば、ウィーチャットを使っている可能性が高く、タイムラインにも中国人の友だちからの情報は流れてくるが、それはあくまでも一般的なもの。中国人同士はまた別のグループチャットをいくつも持っていて、そこに貴重な情報が流れてくる。

 つまり、東京都内にある中華料理店一つとってみても、中国人と日本人の情報網の“中身”や情報量には大きな格差がある、ということだ。

 ということは、それ以外の情報についても同様だといえる。

● 同じ日本でも こんなに違う世界に生きている

 私は昨年末、ある中国人(60代の経営者)やその仲間の中国人たちに連れられて、銀座のある高級中華料理店に足を運んだ。在日中国人(特に高学歴の経営者クラス)の中では、知らない人はいないほど有名な店ということだったが、私はそれまでその店の存在を知らず、その日、初めてその店に行った。長い間、中国関係の仕事に就いている私だが、恥ずかしながら、その店名は聞いたことがなかった。

 オーナーシェフによると「雑居ビルの中なので、“いちげんさん”はまず来ないんですよ。場所がわかりにくいし、日本のマスコミでは宣伝していないですからね。中国人のウィーチャットでじわじわと店の噂が広まっていったんです」という。

 個人的には「都内でもイチオシ」と思えるほどおいしい店だと思ったが、その店名を周囲の“中国通”に話したところ、知っていると言った人はたった1人しかいなかった。

 一方、日本人の中華料理店に対する情報はやはり日本のマスコミの影響をかなり受けている。友人からの直接の紹介や、フェイスブックなどで偶然知ることもあるが、雑誌やテレビ、ネットの飲食店予約サイトなどから流れてくる情報が圧倒的に多く、また、それに大きく左右されている。

 そこで「あの店がおいしい」「あの店の中華こそ本場の味だ」などと日本人同士だけで判断し、評判のいい店に出かけて行く。その一つが、冒頭に書いた池袋のディープな中華料理店であり、その情報がまわりまわって、「日本で有名な中華料理店」として定着していく。

 だが、それはあくまでも「日本人から見ておいしい店」に過ぎない。前述した通り、中国人が注文する料理と、日本人が注文する料理もかなり異なっている。

 私たちが惑わされがちなのは、その有名店にも、実際に数多くの中国人客が足を運んでいる、という点だ。だからこそ妙に安心して「だって、あそこは中国人が行く店(本場の味がする店)だから、やっぱりおいしいんだよ」と思い込んでいたのだが、在日中国人のコミュニティーは何百、何千個と存在し、それぞれが別々の世界に生きている。私の友人の妻や知り合いの女性経営者は、ディープな中華料理店に行く層とは、おそらく全く別のコミュニティーに属しているのだ。

 要するに、繰り返しとなるが、中国人と日本人では、コミュニティーが全然違う、情報の伝達経路も全く違う。そして、日本に住んでいる中国人といっても、千差万別である、という当たり前の話なのだ。

 この日本という小さな国に住んでいながら、私たちはこんなにも「違う世界に生きている」ということを、私はこの小さなエピソードから認識したのだった。

中島 恵

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180712-00174442-diamond-cn&p=1

みんなの意見


名無しさん
で?美味しいお店は?

名無しさん
本格中華料理店より中華屋が好きだな。
好みは人それぞれでいいと思う。
同じ店でも料理人が代わっただけで別の味になり行かなくなるからな。

名無しさん
新橋ならココ、池袋ならこの店、などお店の名前が知りたい。

名無しさん
しつこいくらいにまわりくどい言いまわしと、何が言いたいのか散漫な内容お粗末記事でした。

名無しさん
で、その誰も知らない美味しい店とは?
私も知りたい(・_・;
一生懸命読んだのに
ストレスを感じる記事

サラリ一万太郎
で?
どこのお店が美味しいの?
かったるい文章読んで損した。

名無しさん
本場の味って日本人には合わないと思うよ。

名無しさん
日本人の舌には合わないお店が多いと思う。
辛いし、独特の風味があったり。

名無しさん
観光客に潰された横浜より、北池袋、西川口あたりの中国料理屋の方がローカライズされて無く本場っぽい感じがする。日本人には香りが強過ぎて口に合わないかもね。

名無しさん
ウィーチャットの利用書かれてるが、中華料理については?味覚?食材?料理についての文化をしっかり書いて欲しかったです。

名無しさん
最後まで読んでみたけど、長いだけで中身がない記事だった。

a5
なんか読む価値なかった。

名無しさん
何だこのチャイナ通気取りが訳の分からない日本語で書いた記事は?

名無しさん
>「そんなこと、当たり前じゃない?」と思う人もいるかもしれないが
ほとんどがそう思うでしょ。その先も興味ないし。自分が美味しい、入り易いってのが基準なだけだし。w

tarutaru
現地の人が食べてるイタリア料理やインド料理より、
日本人好みになってる、日本人用イタリアンやカレーの方が、私には合ってると思うし、美味しく感じる。
現地と同じ味、を日本人が美味しく感じるかは、別だと思う。

名無しさん
有名店=美味しい店とは限らないでしょう。
有名店に行って何度もがっかりさせられたことはある。
小さなお店ですごく美味しかった記憶もある。
芸能人が言っているからといって必ず美味しい補償は無い。
世の中の噂や宣伝に惑わされずに自分で確かめることが一番です。

名無しさん
好みの問題でしょ。

ユッキー
アメ横のセンタービルの屋台とか、本場の味ですよね。
この記事、具体性がない噂話みたいだな。

名無しさん
30年以上前に行った横浜中華街の裏路地で老夫婦がやってた小さな店で食べた牛肉炒飯が美味しくて衝撃を受けたことを思い出した。

名無しさん
今はどうか知らないけど、30年くらい前は中華街で働く人たち向けの店によく行った事がある。
材料も普通のもので、価格も安くて美味しかったが普通の日本人が行く店とは味が違ったと思う。
その頃仕事でよく香港に行っていたから、慣れでおいしいと思ったのかもしれないけど基本的には普通の中華屋さんの味付けのほう美味しいと思います。

名無しさん
結局なんなの?

名無しさん
この間行った西川口の中華料理店は美味しかったなぁ。
安いし一般的な中華料理店には無いメニューばかりだった。
個人的には横浜の中華街よりマニアックな美味しい料理を安く食べてれ気に入りました^_^

ba****
本場の味が口に合うとは限らない。

名無しさん
これ、逆パターンにも言えます。
海外にある現地の日本レストラン、現地人のたくさん入っているレストランと日本人だけが集うレストランやっぱり違いますね。

名無しさん
前置き長いわ
核心も無いわ
結局この記事はなんなの?

名無しさん
他人がおいしいからと言って、自分にもあうとは限らない。

名無しさん
つまらん記事。

yosage
残念ながら高級で有名な程大した事ない。
高い食材使ってるんだから、ある程度の味になるのは当たり前の話。

名無しさん
中国入って思ったけど、日本の中華料理高すぎ

名無しさん
逆もまた然りだろ
結局最初から最後まで当たり前で、それがどうしたって話だったな

zeroemission
そもそもその国の味覚文化の影響もあるのではないのでしょうか?

名無しさん
当たり前のことしか書いてないじゃないか…。内容の割に長すぎるし。
本業のネタ切れで絞り出したのかな。
いつもよりアクセス数は多くなっただろうけど、勘違いなさらないように。

100%曖昧な素人。
味は各々の好みだ。だからといって必ず美味しいという感想にはならない。お店がどこにあっても美味しいと思えるところに人は集まる。中国の方にしても好みは全く違うなら“通”はこのお店にしか行かないと断言するのはおかしい。味覚は人其々が持っているもので否定は出来ない。
そんなに美味しい店ならば是非紹介するべき。

maxy
有名=美味しいとは限らない。
雰囲気や応対も含め使う人もいるからね。
よく「汚い店ほど旨い」というけどそれもあてにならないし。

横山建
味より何を食わされているかが重要。
中国から取り寄せた食材ならうまいまずい以前の問題、死ぬ。

名無しさん
何を言っているのかな。日本人だって同じ、”有名店”に群がるミーハー以外、地元で旨い店の一つや二つ皆、知っているの。それは地域コミュニティーですよ。-アホー

名無しさん
そういう認識をいままで持ちえなかった事にいささか驚いてしまう。

名無しさん
余りにも、当たり前の記事ですね。

名無しさん
真実のない、パブリシティだなこりゃ

名無しさん
違いがあっていいじゃないか。害にならないならそういう多様性は歓迎する。
ここにあった名前の伏せられた中華料理店も名前を書いてしまうとTVで紹介されたみたいに客が捌けない程に殺到する可能性はあるだろう。
知る人ぞ知る店でいいんだよ。