トランプ米政権は中国からの輸入品2000億ドル(約22兆3660億円)相当に関税を課す計画について、税率を従来予定の10%から25%に引き上げることを提案する。内部の協議に詳しい関係者3人が明らかにした。中国に公式な通商協議のテーブルに戻るよう圧力を強化する動きとなる。

米国は7月に中国製品340億ドルに関して25%の関税を適用。さらに160億ドル相当の輸入品に関税をかける案の意見公募期間は8月1日で終了する。この他にトランプ大統領は2000億ドルの製品を対象に10%の関税を賦課すると警告していたが、関係者1人によると、政権は近く連邦公報で関税率を25%とする可能性がある。この税率変更はまだ最終決定ではなく、一般からの意見公募や公聴会の後、見送りもあり得るという。

この動きと並行して、ムニューシン米財務長官と中国の劉鶴副首相の各代理が非公開協議を進めており、正式な交渉を再開する方法を探っていると、事情を知る関係者が匿名を条件に明らかにしていた。

米通商代表部(USTR)によれば、中国からの輸入品2000億ドル相当を対象とする米関税に関する意見公募期間は今月20ー23日の公聴会を経て、30日に終了する。公聴会前に関税率引き上げを公表する必要があるが、公表すればトランプ政権が中国に大幅譲歩を促す圧力を強めるという警告となる。

関係者によると、トランプ大統領がライトハイザーUSTR代表に対し、同関税率を25%に引き上げるよう指示した。

ムニューシン、劉鶴両氏の各代理の協議を明らかにした関係者によると、具体的な日程や議題、協議の形式はまだ固まっていないものの、さらなる交渉が必要との点でムニューシン、劉鶴両氏は一致している。中国当局者は交渉再開の見通しについてコメントをしていない。

米中両国当局者はこの数週間、交渉再開の可能性を示唆してきたものの、最後に高官級通商協議をしてから約2カ月が経過した。

中国の王毅外相は先月30日、「米中両国は数回の協議を行い重要なコンセンサスに達したが、残念なことに米国は義務を果たさなかったし、中国と協調して取り組まなかった」と述べた。

内部の議論の事情に詳しい関係者によると、米国は中国から一定の譲歩を引き出そうとしており、中国が同意すれば米国が追加関税の対象拡大を控えることもあり得る。

交渉再開を目指すムニューシン長官の取り組みを難しくしているのがライトハイザーUSTR代表の強硬姿勢だ。USTRは昨年、1974年通商法301条に基づく大統領の指示を受け調査を実施、中国が米知的財産権を侵害しており、この損害を相殺するため関税が必要との結論を示した。

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