今年の上半期(1~6月)に韓国を訪れた外国人観光客が微増していたことがわかった。

韓国の文化体育観光部と韓国観光公社によれば、今年上半期の訪韓外国人観光客数は722万人で、前年同期比6.9%増加したという。

増加の主な要因は、日本からの観光客の増加だ。訪韓した日本人は131万人に上り、前年の同期と比べると18.0%も増えたという。

日本人増加の要因は『孤独のグルメ』も!?

その要因を、「南北関係の改善や日本国内における“新韓流”ブームが挙げられる」と説明したのは、韓国の行政機関である文化体育観光部だ。

また、韓国観光公社の関係者も、「日本の人気TV番組『孤独のグルメ』韓国特集編や韓国観光フェスティバル開催など、韓国観光の魅力を新しい観点から広報したことが効果的だった」と、韓国メディア『ニューシス』に話している。

日本だけでなく、タイや香港、ベトナム、マレーシア、台湾などの中華圏と東南アジア地域の訪韓外国人観光客も242万人で、昨年上半期と比べて12.4%も伸びている。ヨーロッパやアメリカからの観光客も132万人(前年同期比6.8%増)だ。

中国を除く外国人観光客が軒並み増えているという。

近年、外国人観光客の“韓国離れ”が目立ち、旅行収支が過去最悪の赤字となっていた韓国にとっては、嬉しいニュースだろう。

しかし手放しで喜べる数字ではないという冷静な見方もある。
中国人観光客「もう二度とごめんだ」

例えば『東亜日報』は、「表面的な数値の増加に楽観してはならない」としながら、「韓国インバウンド観光が直面するもっとも大きな問題である中国人観光客の減少問題は、未だに解決の糸口を探せずにいる」と指摘した。

今年上半期に韓国を訪れた中国人観光客は217万人で、韓国への団体旅行を制限するなどの“禁韓令”があった昨年と比べても3.7%減となっている。

中国人観光客のなかには、禁韓令以前から「韓国旅行はもう二度とごめんだ!!」と嘆いていた人が少なくなかっただけに、大きな課題だろう。

何よりも見逃せないのは、観光収益の減少だろう。

文化体育観光部の「2017外来観光客実態調査」によれば、韓国を訪れる外国人観光客1人当たりの支出は、2016年1625.3ドルから2017年1481.6ドルに落ちているという。

同部関係者はその原因を「支出額が大きかった中国人観光客が減って、消費が少ない日本人観光客が増えたから」と説明していたという。

以前から韓国メディアは「日本人は“ケチ”」などと見出しを打って、日本人観光客が韓国でお金を使わないことを報じていたが、そこには訪韓外国人が急激に減っていた苛立ちがあったのかもしれない。

さらに気になるのは、韓国観光市場に対する満足度が毎年下落している点だ。

満足度が低ければリピート率も低くなる
文化体育観光部によると、満足度は2016年95.0%から、2017年94.8%、そして2018年1分期は93.7%まで下がってしまった。

その原因はさまざまに考えられるが、たびたび指摘される「観光資源の不足」などの根本問題が未だに解決されていないことも大きな要因だろう。

以前、『聯合ニュース』が日韓を訪れた外国人観光客のリピート率を分析していたが、日本を訪れた外国人観光客のリピート率は61.6%もあったが、韓国は38.6%に過ぎなかったという結果も明らかになった。

満足度が低ければ、ふたたび訪れることはなく、当然のようにリピート率も下がるだけにこの点は早急に改善していく必要があるだろう。

いずれにしても、観光収益の減少や満足度の下落といった諸問題は残っているが、ひとまず外国人観光客が増加傾向になったことは、韓国にとっては好転の兆しといえるだろう。

バカンスのシーズンを迎えて、さらに訪韓する外国人観光客が増加するのか、注視してみたい。

https://news.yahoo.co.jp/byline/shinmukoeng/20180801-00091282/