北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キムジョンナム)氏が昨年2月、マレーシアのクアラルンプール国際空港で殺害された事件で、殺人罪に問われた実行役の女2人の公判が16日、現地の高等裁判所であり、裁判官は北朝鮮の男らが殺害に関与したと認定した。裁判所が事件への北朝鮮人の関与を認めるのは初めて。

 この日は、昨年10月に始まった公判でなされた6月末までの検察側の立証を受けて、2人を無罪にするか、公判を継続するかの判断が示されることになっていた。弁護側は2人に殺意はなかったと無罪を求めていたが、裁判官は検察側の主張をほぼ認め、公判継続を決めた。

 裁判官は決定文で、正男氏が顔に猛毒「VX」の液体を塗られた後、「女2人が急いでトイレに向かい、毒を落とすために手を洗ったことは明らか」と述べた。液体が毒だと認識していたと考えられ、殺意が推認できるとの見解だ。

 さらに、現場にいた指示役とみられる北朝鮮の男4人についても、「2人は北朝鮮の男4人と共謀し、入念な計画のもと正男氏を死なせた」と言及。「男4人の犯行前後の様子から見て殺人の一翼を担ったことは明白。動機が政治的な暗殺であった可能性を排除できない」とも述べた。

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