世界でもっとも“住みやすい都市”はどこだろうか。

そのヒントとなる調査結果をイギリスの『エコノミスト』誌が発表した。同誌の調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット」(EIU)による調査で、世界140都市の政治的安定性、社会的安定性、犯罪、教育、健康医療制度の利用しやすさなどを評価して、ランキングにしたものだ。

それによると、世界でもっとも住みやすい都市に選ばれたのは、オーストリアのウィーンだった。ウィーンが1位となったのは、「治安の改善に関連する、欧州の大半にわたる安定性の回復」(スラブチェバ調査担当編集長)が反映された結果だという。

大阪と東京がトップ10入り。ソウルは…
日本からは2都市がトップ10にランクイン。3位に大阪、7位に東京が入っている。北東アジアでトップ10に入った都市を持つのは、日本が唯一だ。

一方「評判の良い国ランキング」をはじめ、この手の世界ランキングに何かと敏感になる韓国の首都ソウルは、59位という評価だった。

(参考記事:「評判の良い国ランキング」は上昇も…韓国と評判上位国との“意外な因縁”とは)

興味深いのは、このニュースに触れた韓国ネット民たちの反応だ。日本から2都市が入っていることに対して、「大阪と東京が住みやすい都市だって? 信頼できない調査だ…」「3位に大阪が入っているのだから信用できない」といったコメントが書き込まれていた。

大阪人気が高いがゆえに?
やっかみととらえることもできるが、その背景には毎日2万人の韓国人観光客が訪日しており、大阪や東京をよく知る韓国人が多いことも関係していると考えられるだろう。

特に大阪は“わさびテロ騒動”が起きたこともあったが、「2016年度韓国人旅行トレンド」で人気観光地1位になるなど、韓国人観光客から大きな支持をされている都市だ。

(参考記事:わさびテロ、不適切アナウンス、理由なき暴行…それでも韓国人が大阪を愛してやまないワケ)

そういったある意味、身近さを感じる都市が上位にランクインしているからこそ、疑問符を投げかける声が少なくないのかもしれない。

「世界でもっとも住みやすい都市」ランキングの2位は、昨年まで7年連続1位となっていたメルボルン(オーストラリア)。3位が大阪で、その後は4位カルガリー(カナダ)、5位シドニー(オーストラリア)、6位バンクーバー(カナダ)と続いている。

そして7位に東京がランクインし、8位トロント(カナダ)、9位コペンハーゲン(デンマーク)、10位アデレード(オーストラリア)までがトップ10入りを果たしている。

「大阪や東京に学べ」
そこから大きく離されたソウルの140都市中59位という結果は、ニューヨーク(57位)や台北(58位)に近い評価だ。

韓国ではなにかと東京とソウルを比べる傾向があるが、治安はもちろん、環境問題などもあって、この手のランキングでソウルが東京よりも上位になることはほとんどない。

(参考記事:数値は3倍以上!? 東京よりもソウルが放射線に汚染されている理由)

イギリスの高等教育評価機関「Quacquarelli Symonds」が発表した「大学生に良い都市ランキング」でも、ソウルは10位と高評価を受けたが、東京はさらに上の2位だったこともあった。

韓国メディア『国民日報』のコラムニストは今回の「住みやすい都市ランキング」調査結果を受けて、「ソウルや釜山など韓国の主要都市は、大阪や東京が(上位に)選ばれた秘訣を学ぶ必要があるのではないか」と主張していたが、隣国だけに参考にすべきところはたくさんあるだろう。

いずれにしても日韓の都市がより“住みやすい都市”となることを願うばかりだ。

https://news.yahoo.co.jp/byline/shinmukoeng/20180829-00094061/