将棋の最年少プロ棋士・藤井聡太七段(16)が3日、大阪市内の関西将棋会館で指された棋王戦本戦の挑戦者決定トーナメント2回戦で菅井竜也王位(26)に133手で敗れた。連勝も8で止まり、この敗戦で今年度中(来年3月まで)にタイトルを獲得する可能性が消滅した。

終局直前。頭を抱えながら持っていた扇子を手元に置き、記録係の秒読みに追い詰められるように頭を下げた藤井。約1年1カ月ぶりの再戦で、菅井が「自分の力を発揮できたと思う」と胸を張ったのに対し、「総合的にみて力不足だった」とうなだれた。

 平成生まれの棋士として初めてタイトルホルダーとなった若き実力者の菅井に雪辱を期して立ち向かったが、返り討ちにあってこれで2戦2敗。対局した相手で唯一勝てない相手に、内容的にも再び歯が立たなかった。

 思い出されるのが昨年8月の王将戦1次予選。相手が得意とするゴキゲン中飛車から攻めこまれ、持ち時間を一方的に消費させられ、追い詰められた。くしくも今回も同じような展開になったのは、作戦負けだけでなく“格”の違いを見せつけられたとも言える。

 これで8つあるタイトル戦のうち、名人戦を除いて(順位戦A級所属棋士しか挑戦者になれず、藤井はC級1組在籍のため)今年度に獲得できる可能性のあった7つすべてでの敗退が決まった。

 それについて「敗れてしまったことは残念ですが、そのことは気にしていない」とさばさば。ただ、タイトルを獲得するには力不足だと改めてこの一戦で痛感させられたよう。「そこを目指して行くにはもっと力を付けていかなければいけないと思う」という言葉には信念が宿っていた。

 タイトルを初めて獲得した最年少記録は屋敷伸之九段(46)の持つ18歳6カ月。更新のチャンスは来年度以降もまだある。希代の天才高校生棋士がこのままで終わるはずがない。

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