千葉市美浜区のホテルニューオータニ幕張で20日に開かれた千葉「正論」懇話会(会長=千葉滋胤・千葉商工会議所顧問)の第64回講演会。国際政治学者の藤井厳喜(げんき)氏は「米中新冷戦と北朝鮮問題」と題し、激化する米中貿易戦争の背景にある両国間覇権争いや、朝鮮半島統一について論じた。講演要旨は次の通り。

米中の貿易戦争は、表面的には米国が貿易赤字を減らしたいということで始まったが、もう少し深く探ると知的財産権の問題がある。中国は特許料を払わないで技術を盗んでいくので、それがけしからんという議論になり、中国に経済制裁をかけるため貿易で追加関税を課すという話になった。

 しかし、知的財産権の問題が解決したとしても、米国は制裁措置をやめないだろう。世界の超大国である米国の覇権を中国共産党が奪おうとしており、それを阻むために米国が貿易戦争を始めたからだ。

 米国は、中国に覇権を奪われることを絶対に許さない。たたきつぶすというのが基本方針。カネがあるから好き放題やっているので、まずは兵糧攻めにしようと。経済制裁はそのための手段である。いま米中は、そういった意味で静かな、しかし確実な対立関係にある。

 米国としては、中国がおとなしくすれば現在の中国共産党体制までつぶすとは言っていない。ただ、このままでは中国は収まりがつかない。だから今後、南シナ海での紛争はあると思う。

 朝鮮半島については、統一により韓国が消滅するというのが僕の意見。それは文在寅大統領が何をやってきたかということを知れば分かる。

 文氏は親北朝鮮派であり、本格的な反米主義者だ。北朝鮮と仲良くして、北朝鮮が優位なうちに半島を統一することが正しいと思っている。これは韓国にとっては最大の悲劇だ。韓国のほとんどの人は、北朝鮮の実態を知らされていない。

 統一といっても、いきなり国境線がなくなるわけではなく、とりあえず「高麗連邦」を目指すだろう。連邦制になると、経済的には別体制のままだが、外交と軍事は一体になる。ということは北朝鮮が優位のままになるということだ。そうすると韓国の経済はますます悪くなり、日本に経済難民が来る。それは一番不幸なことだが、日本は対策をしなければならない。

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