派遣社員やその家族約51万人が加入し、国内2位の規模となる健保組合「人材派遣健康保険組合」が21日に組合会を開き、来年4月1日付で解散することを決めた。企業と従業員が折半する保険料率が9・7%まで上昇、今後見込まれるさらなる負担増を避ける狙いがある。

 関係者への取材で明らかになった。加入者の大半は主に中小企業が入る「協会けんぽ」に移る見通しだ。協会けんぽの平均保険料率は10%で、それを超える保険料率の組合は解散し移行した方が負担軽減となる。

 人材派遣健保は2018年度予算で12億円の赤字を想定。積立金を取り崩して穴埋めしている。加入者の高齢化と65歳以上の医療費を賄うための支出の重さから、今回解散を決めた。高齢者の医療費は健保組合の拠出金で一部を賄う仕組みになっていて、高齢化の進展に伴い拠出額は伸び続けている。

 国は、協会けんぽが加入者の医療費として払った額の16・4%を補助している。今年度は1兆1745億円で、加入者が増えれば国費負担も増える。7月には、生活協同組合の従業員と家族約16万4千人が加入する「日生協健康保険組合」も解散を決定。厚生労働省は、この2健保組合の加入者が協会けんぽに移った場合、国費負担は年120億円増えると試算している。

■健保組合、4割が赤字

 健康保険組合の2017年度決算で、1394組合のうち、42%にあたる580組合が赤字だったことがわかった。前年度から39組合の増加。さらに12組合が解散したことなどを踏まえ、厚生労働省は国庫負担を増やす解散の広がりを防ごうと、財政支援に乗り出す方針だ。

 17年度決算の速報値を、健康保険組合連合会が25日に公表する。健保組合には、主に大企業の社員とその家族が加入している。赤字組合が増えた主な要因は、加入者分とは別に支払う高齢者分の医療費負担が増えているからだ。

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