大相撲の元横綱日馬富士による傷害事件をめぐり、被害者の貴ノ岩関が元日馬富士に約2400万円の損害賠償を求めた訴訟で、貴ノ岩関は30日、訴えを取り下げた。貴ノ岩関は「裁判を起こしてから母国であるモンゴルでは私に対する想像を超える強烈なバッシングが始まり、私の家族もモンゴルで非常につらい目に遭った」とし、家族から「裁判をやめてくれ」と要請されたとしている。

 貴ノ岩関の代理人によると、事件でけがをしたほか、精神的苦痛を受け、春巡業の休場を余儀なくされたなどと主張し、今月4日、東京地裁に損害賠償を求める訴えを起こした。

 貴ノ岩関は訴えの取り下げについて「治療費をはじめ一切の費用を自分で負担することにした。これからは相撲道に邁進(まいしん)し、相撲で活躍して、私の家族にはモンゴルで平穏な生活をさせたいと思う」とコメントした。

 元日馬富士は秋巡業中の昨年10月、鳥取市内のラウンジの個室で、貴ノ岩関をカラオケのリモコンで殴るなどし約12日間のけがをさせたなどとして略式起訴され、50万円の罰金を納付。11月に引退した。

 事件をめぐっては、貴ノ岩関の師匠、元貴乃花親方(元横綱)が、日本相撲協会の対応を不服として内閣府に告発状(後に取り下げ)を提出。しかし協会役員から内容が事実無根と認めるよう求められたとして、今月1日付で協会を退職した。

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