世の中で議論を呼んでいる話題について、意見を聞く「opinions」。今回の話題は「大腸がん 罹患(りかん)数予測1位」。消化器外科医の石井洋介氏に聞いた。

国立がん研究センターが発表した、2018年に、新たに「がん」と診断される患者の予測数で一番多かったのは「大腸がん」だった。さらに死亡数の予測でも、「大腸がん」は2番目となっている。ネットでは「たまに血便がでる」「大腸内視鏡検査を受けている」「何年も健康診断は受けてない」などの声があった。

――この結果について意見をお願いします。

イラストにしてみました。大腸がんはサイレントキラーと言われておりまして、症状が出にくいがんとして有名ですが、このように大腸の中に、細胞の異常などが起きると、がんが発生してきます。そこで、大腸が狭くなってくると、うんこが通ろうとするけど通れないということが起きてきて、例えば、便秘になったり、下痢と便秘を繰り返したり、便が細くなったりします。あと、がんは細胞が弱いので、そこを通るときに血が混じって血便が出るといったところが、大腸がんの症状ですね。

――これは、がんが周囲から圧迫してくるので、便が細くなるということなんですか。

そうですね。腫瘍が大きくなってくるので、だんだん通り道が狭くなってくるので症状が出てくるんですね。完全に詰まったりするとお腹が痛くなって、腹痛などのわかりやすい症状になるんですが、便以外になかなか症状が出ないので、毎日、便を見てもらったりとか、検便の検査を受けていただくようなことが必要になってきます。

特にこのがんを早く発見するためにも、大腸がん検診というものがすすめられているんですが、40歳以上からだと有意なリスク因子だと言われていて、年に1回の検診を一応すすめられています。

――このような話を聞くと、年に1回で大丈夫かと思ってしまうんですよね。私たちの会社も年に1回受けるようにとありますが、実際に大丈夫なんですか。

目に見えないような状態の病気を見つけるためには年1回の便潜血検査などが必要なんですけど、便が細くなるなどの症状がある場合にはそれに限らず、病院に行ったり、詳しい検査を受けていただく必要があるので、気軽に近くの消化器内科や内科などに相談にいってもらうといいかなと思っております。

――私の両親もがんを患って亡くなっています。がんがどこでどれだけ大きくなっているかというのはなかなかわかりにくい、便が細くなるから病院に行こう…これで良いんですか?

なかなか判断は難しいと思うんですが、ポイントとしてはどんどん悪化しているというか、細くなったりとか太くなったりではなくて、どんどん細くなってくるとか、どんどん血の量が多くなるとか、そういう症状がある場合は、異常を疑ってもらうのがいいのかなと思っています。

――その場合は消化器外科などを受診するんですか?

検診などで陽性があった場合は、次に内視鏡検査が必要になるので、消化器内科のような専門の病院に行く必要があるんですが、便に症状がある場合は、「痔(じ)」などの可能性もあるので、近くのクリニックで大丈夫かなと思います。

――まずはしっかりとした検診を受けるということになるわけですね。「日本うんこ学会」の会長ということでもありますが、日本はどうなってほしいですか。

日本はより健康で、大腸の健康が増していくようなそういう社会になってもらえたらうれしいなと思います。

■石井洋介氏プロフィル
消化器外科医。高校時代、大腸に潰瘍ができる難病「潰瘍性大腸炎」を患い、その後、人工肛門となった。その経験から消化器外科医となり、「日本うんこ学会」を設立。大腸がんなどの知識普及を目的としたゲーム「うんコレ」の開発・監修などを手がけている。

https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20181030-00000057-nnn-soci