出入国管理法などの改正を受けて法務省の入国管理局は、新在留資格「特定技能」が導入される予定の来年4月、「出入国在留管理庁(入管庁)」に格上げされる。政府は5年で約34万人と見込む新資格の外国人労働者への対応や、急増するインバウンド(訪日外国人旅行者)なども含めた「外国人政策の司令塔」としたい考えだ。

 訪日外国人は年間約2700万人で、一定期間暮らす在留外国人は256万人(平成29年末)。現在、入管局では「入国在留課」がこれら出入国や在留の管理を一括して担当している。

 入管庁では、担当を「出入国管理部」「在留管理支援部」の2部署に分割。総人員も4870人体制から5400人体制に増強する。本庁を1・5倍の210人体制とし、全国8つの地方入管局に配置されている入国審査官(現在約2880人)は400人増、不法残留者などを取り締まる入国警備官(同約1450人)も100人増やす計画だ。

 新たな業務として日本に暮らしている外国人の「生活支援」も加わり、具体的な施策について関係省庁の取りまとめや自治体との調整役を担う。

 一方、入管の現場では依然として課題が多い。大半は所在がつかめない「不法残留者」は今年1月時点で推計約6万6千人と、この3年間で1割も増加。入国審査官は毎年数十人規模で増員されているが、偽造されたパスポートや在留カードなどを使った不正な「偽装滞在」も増えており、対応は追いついていない。

 改正法の国会審議で失踪技能実習生の調査をめぐる集計ミスが発覚するなど、ずさんさが批判された入管行政。法務省幹部は「一部審査の自動化なども進め、少しでも穴のない体制を構築したい」と話した。

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