【北京=中川孝之】中国の通信機器大手「華為技術」(ファーウェイ)の孟晩舟(モンワンジョウ)最高財務責任者(CFO)(46)が米国の要請によりカナダで身柄を拘束された事件で、中国はカナダに対し、報復を示唆するなど、徹底抗戦の構えを見せている。貿易摩擦を抱え、さらなる関係悪化を避けたい米国ではなく、カナダに狙いを定めて事態を打開したい考えのようだ。

 ◆米同盟国が標的

カナダへの攻撃は、孟氏の保釈請求に対する審問が7日にバンクーバーで行われた直後から始まった。米国への身柄引き渡しを阻止することが主な狙いだ。

 中国外務省は8日にカナダの駐中国大使を呼び出し、即時釈放しなければ「重大な結果を招く」と警告した。中国メディアも「中国の意志と実力を甘く見るな」(共産党機関紙・人民日報)など、高圧的な論調が目立っている。

 中国の念頭にあるのは、カナダへの経済制裁だ。環球時報(英語版)は10日、中国がカナダの2番目の貿易相手国と指摘し、カナダの出方次第で、中国政府が何らかの制裁を発動するとの予測を伝えている。

 こうした中国の姿勢について、北京の外交筋は「力でかなわない米国ではなく、その同盟国を攻撃するのが常とう手段だ」と指摘する。在韓米軍が2016年、北朝鮮のミサイルを迎撃する防衛システム「最終段階高高度地域防衛」(THAAD)の韓国配備を決定した際も、中国は韓国系スーパーの営業停止措置を取るなど韓国たたきを展開した。

 AP通信によれば、孟氏拘束の余波で、近く予定されていたカナダのブリティッシュ・コロンビア州の貿易代表団の訪中が中止された。中国とカナダの2国間関係への悪影響は避けられないとの見方が強い。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181211-00050081-yom-int