【ワシントン会川晴之】トランプ米大統領は18日、宇宙統合軍の創設をマティス国防長官に指示した。空軍、陸軍、海軍などに分散する宇宙関連の機能を統合する組織となる。中国やロシアが衛星攻撃兵器(ASAT)の開発を進めるなど、宇宙空間での競争が活発化する中、米国も対抗し、2020年末までに陸海空軍や海兵隊、沿岸警備隊と同格の独立した6番目の軍への昇格を目指す。

 この日、南部フロリダ州のケネディ宇宙センターで演説したペンス副大統領は「宇宙における新しい米国の国家安全保障が今日、始まる」と宇宙統合軍創設の意義を強調。ペンス氏によると、要員は約1万8000人となる見通しで、軍司令官には大将が就任する。

 米国は、宇宙空間を「国防の屋台骨」と位置づける。艦船や航空機、陸上部隊などの装備品の多くは通信衛星や全地球測位システム(GPS)衛星を利用するほか、北朝鮮などの弾道ミサイルの監視にも宇宙空間に設置した衛星が不可欠だ。

 中露はASATの開発に注力しており、米国家情報局は「数年以内に配備する可能性がある」と警戒。日本も18日の閣議で決定した新しい防衛計画の大綱(防衛大綱)に宇宙領域専門部隊の新設を盛り込んだ。

 一方、宇宙統合軍を6番目の軍に昇格させるには議会承認が必要だが、巨額の費用がかかるため、民主党を中心に反対も根強い。そのため、まずは従来の5軍の下部組織として発足させ、今後への布石とした形だ。

 米軍はさまざまな脅威に対応するため、管轄地域別や機能別の統合軍を設置。宇宙統合軍はインド太平洋軍や欧州軍、サイバー軍などに続く11番目の統合軍となる。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181219-00000056-mai-n_ame


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