米紙ニューヨーク・タイムズのような世界的に影響力のあるメディアで事実関係を誤認した慰安婦報道が続くと、日本の受けるダメージも大きい。日本外務省は、不正確な報道に対して今後も電子版を含む米国の紙面上で反論を続ける方針で、日韓の歴史戦は米紙を舞台に展開されている。

 米紙では、朝日新聞が2014年8月5日に吉田清治氏の「慰安婦を強制連行した」との証言を虚偽と判断して関連記事を取り消した後も、事実誤認に基づく記事や社説が散見される。

 ニューヨーク・タイムズは同12月2日の電子版で、慰安婦募集の強制性を認めた河野談話の見直しを求める人たちを「(歴史)修正主義者」と断じる記事を掲載した。同4日付の紙面では「日本における歴史のごまかし」と題した社説で、安倍晋三首相が戦時中の歴史の修正を要求する勢力に迎合する「火遊び」をしていると論じた。中国と韓国から批判され、米国では「不満の対象となっている」とも主張している。

 これに日本政府は、同紙の同15日付に草賀純男駐ニューヨーク総領事による反論文を寄稿。「安倍首相は歴史に謙虚に向き合わなければならないと繰り返し述べている」などと訴えた。同月には堀之内秀久駐ロサンゼルス総領事も、社説で日本の歴史修正主義を批判したロサンゼルス・タイムズに反論文を投稿した。

 ニューヨーク・タイムズは以前から反日勢力の活動の場であった。12年にも日本政府に慰安婦への謝罪を求める韓国の徐敬徳(ソ・ギョンドク)誠信女子大学教授らが意見広告を出している。このときは日本のジャーナリストの櫻井よしこ氏らで作る「歴史事実委員会」が反論の意見広告をニュージャージー州のローカル紙に出し、強制連行を否定した。

 日本の外務省担当者は「どのメディアに対しても不正確な報道には申し入れをしていく」と話している。(平田雄介)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190208-00000612-san-kr


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