韓国の文喜相国会議長が、日韓の懸案事項の一つである慰安婦問題に対して「(謝罪をするのは)日本を代表する天皇陛下がされるのが望ましいと思う。その方は戦争犯罪の主犯の息子ではないか。本当に申し訳なかったとひとこと言えば、すべて問題は解消されるだろう」と発言。天皇陛下に対して謝罪を要求したことで波紋が広がっている。

 安倍総理大臣はこの発言について「多くの国民が驚きかつ怒りを感じたんだろうと思います。甚だしく不適切であり、引き続き謝罪と撤回を求めてまいります」と遺憾の意を表明した。安倍総理は2015年、朴前大統領政権時に「心からおわびと反省の気持ちを表明する」と述べた経緯があるが、そのことについても文氏は去年12月、「安倍総理が誠意ある謝罪をすれば1円もなくても解決できる」と発言しており、両国の“埋まらぬ溝”、認識の違いが改めて浮き彫りになった形だ。文氏に関しては、今回の天皇陛下への発言が日本で問題になっていることについても「なぜこんなに大きな問題になるのか分からない。ハッキリしているのは謝罪する事案ではないということだ」と強気の姿勢を崩していない。

一体なぜ、韓国の国会議長は発言をエスカレートさせるのか。17日に放送された「Abema的ニュースショー」の取材に応じた韓国の国内事情に詳しい桑畑優香氏は「日韓合意で韓国政府は(慰安婦問題が)収まったと言っているが、韓国国民は、韓国政府はちゃんと責任を果たしていないと政府を糾弾している。そのため『張本人は天皇陛下ではないか』と総本山を攻撃することで、責任逃れをしている」と説明した。

 15日には徴用工訴訟問題で韓国の原告側代理人が賠償協議要請のため新日鉄住金の本社を訪れ「新日鉄住金が協議に応じないことがはっきりした以上、帰国後直ちに差し押さえられた財産の売却命令を申請することになる」と報道陣に向けて発言したが、それらを踏まえて桑畑氏は「前政権の時は慰安婦問題や徴用工問題を一度処理しているので忘れようという態度だったが、現政権においては前政府に対する反発もある。そのため、適切に処理されてこなかったので、もう1回話し合わなければいけないということになってしまう」と話し、問題深刻化の要因は「韓国国内における政権の攻防」にあると明かした。

一連の問題について、自身のツイッターで「優雅なる無視に徹して」と発言した前東京都知事で国際政治学者の舛添要一氏は「バカに話してもしょうがない」と切り出すと「どういう態度をとったときに相手が一番嫌がるかを考える必要がある。批判をすれば、相手はつけあがるだけ。英語にはBenign Neglect(ビナイン・ネグレクト)という言葉があり、これが最も相手を侮辱する態度。つまり、放っておく、知らん顔をしておくことが、はるかに上の対応。レーダー照射事件や徴用工問題などが続いている状況で国会議長ともあろう者がこういった発言をするのだから、事態はその段階(ビナイン・ネグレクト)に入っている」と強い口調で持論を述べ、発言の真意を解説した。

 さらに「戦後から現在に至るまで、日韓関係は最も悪いのか」と質問を受けた舛添氏は「一番悪いと思います」と即答すると「左翼政権は北朝鮮と仲良くして日本は嫌い(反日・親北)となるものだが、金大中元大統領のときは“まとも”だった」と話し、現政権の異常な側面を指摘。その一方、「文喜相国会議長は日韓議員連盟の会長を務めていたこともあるので、対日理解はあるはず。それに金大中さんが亡くなるときに『日韓関係をしっかりやるんだよ』と言い残して亡くなったと聞いている。彼らにはしっかり勉強してもらわなければ困る」と話し、関係改善に向けて注文を付けることも忘れなかった。

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