「竹島の日 東京大集会」開催 “120%対抗できる”
2月22日、島根県松江市では、14回目となる「竹島の日」の記念式典が開催された。


これに先立ち、20日には市民団体「県土・竹島を守る会」が主催する、「竹島の日 東京大集会」が国会内で開催され、島根県の竹島問題研究会の座長で、この問題に長く取り組んできた拓殖大学の下條正男教授や、「日本の領土を守るため行動する議員連盟」の会長を務める新藤義孝元総務相などが出席した。

新藤氏は「この問題の最大の課題は、いかに竹島問題の真実を、日本の固有の領土である、その根拠を、日本国民そして世界中の人たちに知らせていくか。私たちはこの竹島問題について、国の誇りと、そして国を守る使命をもって取り組んでいかなければいけない」と気勢をあげ、「私たちは、韓国が『竹島は自分たちの島だ』というものに対して、120%対抗できる。そういう根拠を持っている」と強調した。

そして新藤氏は、歴史的にも国際法上も明確に日本固有の領土である竹島を不法占拠する韓国に対して、「都合が悪いからこの問題を戦後の歴史問題にすり替え、領土問題の本質をすり替えている」と批判し、再三にわたり日本からの竹島領有権をめぐる歴史的資料や根拠についての協議の呼びかけから逃げ続けている韓国側の対応を非難した。

下条氏が語った竹島問題で“我々が為すべきこと”
一方、集会で講演した下条氏は冒頭に次のように述べた。

「日韓関係は最悪だと皆さん大体言うが、実は一番今が良い時期。なぜかというと、韓国本来の姿に戻っているからなんです。相手を見て喧嘩をしないといけない。我々日本人は、『正しいことをやっている』と言ったところで、相手はわからない。韓国だけでなく、北朝鮮もそう、中国もそう、ロシアもそう、アメリカもそうじゃないですか。これが世界ですよ。自分たちだけが正しいと言ったところで、通ずる相手ではありません。こういった時にはいろいろな方法を考えていかなければいけない。そういった戦略、戦術が今までの日本にあったのかどうかということを考えていかなければいけない」

下条氏はこのように指摘した上で、「竹島問題を解決するために、我々が為すべきこと」をテーマとして語り始めた。

竹島の日は韓国への“揺さぶり”になる
「意味のないことに日本はずっと努力をし続けている。言ったら、賽の河原で石を積み上げていると同じですよ」

下条氏はこう述べて、これまで日本が、領土問題などの国家間の紛争を国際法に基づいて解決する「国際司法裁判所」への付託を提案したことについて、相手国の同意が必要な中で韓国側が応じず、裁判に至らなかった経緯をふまえ“的外れな努力”と批判した。
そして「国民世論を盛り上げるだけでは解決しない」との持論を展開。2月7日に行われている「北方領土返還要求全国大会」ついて世論喚起が目的となっていると指摘する一方、2月22日の竹島の日については次のように評価している。

「問題解決をすることが島根県の趣旨なんです。北方領土の日をやった時に、モスクワから、韓国のように市民団体がやってきて、騒いでくれますか?韓国は(島根県に)来てくれるじゃないですか。それだけ関心があるんですよ。ということは、島根県がやっている方法の方が、韓国が動いてくれるということです」

下条氏はこのように述べ、今年も竹島の日記念式典に韓国人の活動家が抗議に現れていることは、島根県による「竹島の日」の制定が韓国に対する“揺さぶり”として効果を発揮している証だとの見方を示した。

「領土を盗んだ方が先を行っている・・・」

また、下条氏は、韓国の国を挙げての外交戦略としての「東北アジア歴史財団」の存在と、その役割の重要性を説明した。

この財団は、トップの理事長に歴史研究者が就任し、ナンバー2の事務総長は大使経験者があたっていることを説明。そしてその下に、40~50人の研究者が存在し、竹島問題のみならず、慰安婦問題、教科書問題などの歴史問題を包括的に研究、政策として提言し、韓国政府はそれを「外交カードとして使う」と指摘して次のように述べた。

「領土を盗んでいる方が、どんどん先を行っている。盗まれた方が後追いしているのはちょっとおかしいのではないか。そういうことを考えていくと、韓国側の方が、こういった主権問題に関して非常に敏感だ」

この問題での日本の出遅れについて下条氏は、「韓国は研究者が上にいて、外交経験者が中間にいて、そしてまた研究者がいて、それを政府側が対外広報等に使っていく。そういったシステムがないのが日本だ。頑張りましょう!皆さん!と言ったところで、そういった機構・機関ができていない」として、日本政府の対策の必要性を強調した。

“日本海呼称問題”は緊急を要する事態
また、下条氏は韓国の東北アジア歴史財団の攻勢の1つとして、“日本海呼称問題”が2020年までに結論を出さなければいけなくなっているとして、「緊急を要する」と警鐘を鳴らした。

「韓国側が日本海の呼称を問題にするのはなぜなのか。(韓国は)竹島じゃなくて、独島なんです。独島が日本海の中にあると、あたかも日本の領土のようで良くない。だから、自分達の名前に変えて、東海にしなさいと。竹島問題から発生したものだ」

下条氏は日本海呼称問題についても韓国側の「理不尽」が横行しているにも関わらず、「日本は世界中の地図の中に日本海と表記したものが多い、国際社会が認めましたと。とんでもない話だ」と日本政府の甘い対応に怒りを露わにし、発信の少なさを嘆いた。

「外交カード」を作り相手に判断させる外交状況を作るべき
「自分たちが判断するのではなくて、相手側に判断させる。今まで日本の外交は、与えられた条件に合わせていくだけだった。そうではなく、相手に判断させる状況を作るということが、これから竹島問題を解決していく、あるいは尖閣の問題を解決していく大きな力になると思う」

下条氏は、これまでの日本が相手国に振り回され、受け身での行動に陥ってきたとして、今後「外交カードをいかに作るか」だと強調した。

そしてそのためにも、戦略・戦術を考える組織を設立し、国全体を挙げて外交攻勢をかけていけるシステムを構築すること。そして日本国民1人1人がそういったことを考え、行動に移していく重要性を訴えていた。

竹島問題に限らず、韓国が日本に対して様々な挑発を繰り返す中で、日本政府による「遺憾」や「非難」だけが繰り返される現状に国民の不満は募り始めている。“攻勢”ではなく、“守勢”になっているのではないかとの見方だ。
現下の状況を見る限り、外交戦略を包括した組織を作り、戦略的に相手への攻め手を見つけ、したたかに攻勢をかけるべきだという下条氏の論にはうなずけるものがあった。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190223-00010009-fnnprimev-pol&p=3