【ソウル渋江千春】北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は12日、最高人民会議(国会に相当)での施政演説で、「南朝鮮(韓国)当局は、周囲の様子をうかがいながら、(米朝間の)『仲介者』などと差し出がましいことをするのではなく、堂々と民族の利益を擁護する当事者となるべきだ」と主張。韓国の文在寅(ムンジェイン)政権に対し、南北経済協力などを盛り込んだ昨年の「9月平壌共同宣言」の履行などを促した。

 文大統領は訪米した11日の米韓首脳会談で、非核化をめぐる協議について米朝間の橋渡しを目指した。しかし、トランプ米大統領は会談で、韓国が制裁の例外措置化を期待する開城(ケソン)工業団地の再開など南北経済協力について「今は適切な時ではない」と否定的な考えを示した。金委員長はこうしたことも念頭に、米国などの意向にかかわらず、南北協力の強化に踏み切るべきだと韓国側に求めたとみられる。

 文政権は4回目となる南北首脳会談を北朝鮮側に打診し、対話の雰囲気を高めることで米朝間の協議を促進しようとしているが、むしろ米朝のはざまで苦しい立場に置かれているのが現状だ。青瓦台(韓国大統領府)は13日、金委員長の演説を受けて「現在の対話の機運を維持し、米朝協議が一刻も早く再開されるよう、できることをやっていく」とのコメントを出した。

 ラヂオプレス(東京)によると、北朝鮮の最高指導者による施政演説は、金日成(キムイルソン)主席(当時)が行った1990年5月以来となる。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190413-00000062-mai-kr


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