【プルワマ(インド)時事】任期満了に伴うインド総選挙(4月11日~5月19日投票)は6日、北部ジャム・カシミール州で投票が締め切られた。


 ヒンズー至上主義を掲げる与党インド人民党(BJP)は、国内で唯一イスラム教徒が多数を占める同州の自治権剥奪を目指しており、選挙後の成り行き次第で緊張が高まる恐れがある。

 BJPを率いるモディ首相は、4月26日の演説で「(同州への)投資が進まないのは、投資家が土地を取得できないと感じているためだ」と指摘。土地取得の制限を含め、州議会に大幅な権限を認めている憲法の規定を撤廃すると主張した。

 BJPには、全人口の1割程度のイスラム教徒優遇をやめることで、約8割を占めるヒンズー教徒からの支持を固めたい思惑がある。

 ジャム・カシミール州住民の大多数は反政府感情を強めてきた。インド兵による女性や子供への暴行がたびたび発生し、投石などによる抵抗運動が繰り返されてきた経緯もある。

 同州プルワマ中心部では6日、投票開始から3時間半が過ぎても、計3カ所の投票所で、この地区の有権者約2700人のうち、16人しか投票しなかった。

 住民は異口同音に「インド政府は70年間何も変えられなかった。だから投票など無駄だ」と憤る。実力で現実を変えようと、分離独立を狙う過激派に身を投じる若者も少なくない。

 プルワマでは6日、投票開始を前に投票所が放火されたほか、手りゅう弾による攻撃も発生した。インドでは、パキスタンとの係争地カシミール問題をめぐる過激派のテロが後を絶たない。2006年と08年には、西部ムンバイで発生したテロで、日本人を含む計360人以上が死亡した。憲法改定は、全国的な治安悪化の引き金にもなりかねない。 

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