ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月19日放送)に外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。韓国の元徴用工問題を巡る日韓のこれまでの対応について解説した。

いわゆる徴用工の仲裁手続き期限切れ、韓国政府は応じず
いわゆる韓国人の元徴用工、募集工とも言われる訴訟を巡る問題で、日韓請求権協定に基づく仲裁手続きは18日、韓国政府が応じないまま期限切れとなった。外務省は19日に南官杓(ナム・グァンピョ)駐日韓国大使を呼び出し、日本政府の見解を伝える方針だ。

飯田)韓国は規定されている手続きに一切応じて来ないですね。

宮家)韓国の外交自体が変わりつつあるという意味で理解しています。どこまで説得に応じるか分からないですけれども、韓国の外交が新しい時代に入ったという思いを強くしますよね。特に日本政府の対応で考えてみると、1945年以来、日本政府が友好関係にある国、近隣国に対してこれだけ強硬な案を考え、それを言った通りに実行したことは記憶にありません。しかも今回、日本はその上で起きた結果をも甘受するというか、頑張ると思うのですよ。

飯田)ある意味、腹をくくったということですか?

宮家)そういうことですね。堪忍袋の緒が切れたということなのですけれども、それはいままでになかったことです。日本の外交にとって、これは非常に大きな転換点になるかもしれません。いままでの日本の外交は戦後の平和主義、国連中心で国際協調で、できるだけ誰とも対立せず穏健に、自制に自制を重ねてやって来たわけです。しかしそれがいま変わりつつある。日本が悪いというよりも、外国から理不尽な圧力がかかって、ある意味で受動的、相互主義的にやらざるを得ない、決して日本がやりたくてやっているのではないと思うけれども。そういう時代になってしまったのだと思いますね。韓国の人たちには、日本が本当に怒っているのだということを早く理解していただきたいと思います。

それからもう1つ大事なことは、いつも言っているとおり、国際情勢は1930年代に形をかえて戻っている可能性があるということです。「勢いと偶然と判断ミスの時代」がまたやって来たのではないかと。いままで韓国は判断ミスを繰り返してきましたけれど、日本は必ずしもそれに引きずられていませんでしたよね。ところが今回、日本はルビコン川を渡ったのかなという感じがしていて、これは行きつくところまで行ってしまう可能性があるということです。行ってしまった後は、もちろん両方とも血が出るのですけれど、私はやはり経済、マーケットが今後の行方を決める大きなファクターになると思う。しかし、それでも政治的には両国関係の大幅な改善は厳しいと思いますけれどね。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190722-00000001-nshaberu-int


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