オーストラリアで猛威を振るう、史上最悪ともされる森林火災は1か月以上経過した今も収束の兆しが見えていない。そんな中、この国のシンボルともされるコアラが火災に巻き込まれ、影響が広がっている。

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大喜びの子供達。その中心にいるのはコアラ。埼玉県の動物園ではかわいらしいコアラの赤ちゃんが人気を集めている。母親が食べているユーカリに必死に手を伸ばす赤ちゃんコアラ。しかし…人気のコアラが今、大変な危機に陥っている。

コアラの生息地・オーストラリアでは先月から森林火災が拡大し、約33万5000へクタールもの土地が焼失している。さらに別々の場所で発生した火災が燃え広がり、一つとなる「メガ火災」に発展。その煙と灰はオーストラリア最大の都市・シドニーにまで達した。

シドニーがあるニューサウスウェールズ州のトップは――

オーストラリア・ベレジクリアン州首相「ニューサウスウェールズ州では90もの火災が発生し、そのうち約40はおさまっていない」

その火災はコアラの生息地にも広がっている。

もともと森林破壊や干ばつなどの影響で絶滅が危惧されていたコアラ。地元メディアによると、専門家は、一連の火災で2000頭以上のコアラが死んだ可能性があると指摘している。

原因の一つとされているのが、コアラの餌となる「ユーカリ」。油分が多いユーカリは燃えやすく、ユーカリの森に生息するコアラが火の手から逃げ遅れ、犠牲になっている。

これまでにユーカリの森のおよそ8割が焼失したという試算もある。ユーカリの減少により、コアラがさらに危機に陥る可能性がある。

コアラの飼育と繁殖に力をいれている埼玉の動物園。飼育員はコアラが食べる餌がその危機の背景にあると指摘する。

飼育員コアラ担当・二場惠美子さん「(基本的に)コアラはユーカリしか食べません。ユーカリがなければコアラたちは生きていても、これから生きていけなくなってしまうので餌とすみかという点では、目に見えてかなり危機的な状況なのではないかと思います」

かつてない危機に直面しているコアラ。そんなコアラを救おうと、オーストラリアの病院が資金集めに乗り出した。インターネット上で寄付を呼びかけ、これまでに集まった資金は日本円でおよそ2億円。集まった資金は野生コアラのための給水所や生き残ったコアラの保護や繁殖に使われる計画。

これから本格的な夏を迎えるオーストラリアでは、高温や乾燥によるさらなる火災の拡大も懸念されていて、コアラにとって過酷な状況はまだしばらく続きそうだ。

https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20191214-00000320-nnn-int

日本テレビ系(NNN)


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