韓国軍は24日、北朝鮮軍による韓国人男性の射殺・火刑(火あぶり)事件について、22日午後3時30分から大まかな状況を認識していたものの、特段の措置を取らなかったことを明らかにした。この時点から同日午後10時までの約6時間の間に射殺・焼却が行われ、状況は軍首脳部だけでなく青瓦台(韓国大統領府)にまでリアルタイムで伝わっていた。しかし韓国政府はその間、軍の通信網はもちろん国際商船共通網を通じた対応も取らなかった。 ■韓国が信頼できる国1位は米国、警戒すべき国は?  軍の関係者は24日、北朝鮮の蛮行について「そこまでするとは予想できなかった」として「わが国民を数時間後に射殺すると予想していれば、韓国軍はじっとしていなかっただろう」と話した。「北朝鮮が新型コロナの状況に鑑みて国境で射殺命令を下したことを情報当局は分かっていたと思うが、このようなことを予想できなかったのか」との質問に、この関係者は「そのときは、そのような判断はできなかった」と述べた。

 韓国軍は今回の状況をリアルタイムで認識していたが、正確な情報判断には時間がかかったと明らかにした。最初は22日午後3時30分、漂流していた男性に北朝鮮が接近したことを把握したが、正確な場所は分からず、後になって位置を特定することができたという説明だ。このため韓国軍が現実的に軍事的措置を取ることはできなかったというわけだ。  しかし、今回の状況が軍首脳部だけでなく青瓦台にまで報告されたにもかかわらず、電文の送信や通信網を通じた措置がなかったことは納得し難い、という話が出ている。韓国軍は、射殺・火あぶりの状況が確認された22日午後10時ごろに、長官をはじめ青瓦台危機管理センターにも状況が伝えられたと説明した。しかし、いかなる措置も取られなかった。韓国軍が北朝鮮に公式に措置を取ったのは、全てが終わった23日午後4時35分だった。国連軍司令部を通じて、今回の事件に関する事実確認通報を要請しただけだった。  このため、国民が銃殺され火あぶりにされたにもかかわらず、青瓦台と軍の対応は安易すぎるとの批判が飛び出した。ある軍の関係者は「状況を認識したときから、北朝鮮の返答がなくても通信ラインを通じた送還要請や抗議を続けるべきだった」として「文在寅ムン・ジェイン)大統領の23日未明の国連総会での『終戦宣言』演説や、その日予定されていた軍首脳部の三精剣(准将に昇進する際に授与される刀剣)授与行事などが、事件への消極的な対応に影響を及ぼした可能性がある」と指摘した。軍はこれについて「わが領土で発生した事案ではないため、即時対応が難しい側面があった」と説明した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ba894fb9f621a999c63161ae41291ebe0b0f2057

朝鮮日報日本語版

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