アメリカでは新型コロナによる入院患者数が初めて10万人を超えるなど、感染の勢いが加速している。そんな中、ファイザーなどが開発した新型コロナウイルスのワクチンが来週イギリスで、その後アメリカなどで接種が始まる。テレビ東京はアメリカでファイザーのワクチン治験に参加したアシュリー・バノーニーさん(35)に話を聞くことができた。 【動画】高齢コロナ患者を抱きしめる米国人医師 連続勤務250日以上

アシュリーさんはアイオワ州の救命救急病院で勤務。以前にワクチンの治験で知り合った関係者から8月、協力の打診を受け、これまで4~5回のワクチンの治験に参加した。 「ファイザーの治験は医療現場の最前線で働く人が求められていて、喜んで引き受けた。私は35歳の女性なので妊娠していないか、する予定があるか。母乳で子育てをしていないかなど確認があった。あとは健康で、医療従事者などエッセンシャルワーカーであることが条件」 治験者に選ばれてから2週間ほどで最初のワクチンを接種。このときは大きな体調の変化はなかったものの、1か月後に2回めのワクチン接種をした後に異変があった。 「2回めのワクチン接種後、気分が優れず38度近い熱と悪寒に襲われた。筋肉の痛みや頭痛が24時間以上続き、仕事も休むしかなかった。ワクチン接種は副反応を伴うと理解して、休日前に接種するなど生活サイクルに合わせる必要がある」 アシュリーさんはワクチンを接種した後、健康状態を専用のアプリを通し報告を行った。報酬はワクチン接種1回につき約100ドル。アプリ報告は1回につき5ドルだったという。 世界最多、およそ1400万人が感染し、死者は27万人以上に上るアメリカ。アシュリーさんは「何十万人もの人々が治験中も命を落とした。副反応に苦しめられることもあるが、コロナに世界が苦しめられている。それを思えば大したことではない。このワクチンは完成させなければならない。その価値がある」と治験に参加したことを誇りに思っているという。 日本はファイザーのワクチンを来年6月までに1億2000万回分、供給を受けることで合意している。

専門家からは早急さに注意も

一方でワクチン研究の専門家で、FDA(アメリカ食品医薬品局)でワクチンの審査にも携わった東京大学医科学研究所ワクチン科学分野の石井健教授は、ワクチンの安全性には注意も必要と話す。 「(ファイザーのワクチンは)歴史上なかった速度で、奇跡が起きたという感想です。一方で長期にわたる安全性のリスクが確認できていない。言い方に語弊があるかもしれないが、まだまだリスク満載のプロジェクト。全員にワクチンが回るには数年かかりますし、かけた方がいい。歴史上良いワクチンが導入され、病気がなくなるには最低3~4年かかる。ワクチンの効果を見極めて、確かめながら進むのがバランスを取る一番よい方法だと思います」 米国立アレルギー研究所のアンソニー・ファウチ所長も3日、イギリス当局のワクチンの承認は早すぎるとの見解を示し、承認前にワクチンの効果や安全性をしっかり見極めることが重要だと指摘している。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ee19c85f7199195a645e40009188487f6774d5a8?page=2

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