中国の王毅国務委員兼外相が11月に来日した際、茂木敏充外相に訪中を要請していた問題が波紋を広げている。大統領選をめぐる米国の混乱・分断や、来年1月のジョー・バイデン次期政権発足をにらみ、日米が連携を強化しないようくさびを打ち込む狙いがありそうだ。日本では、沖縄県・尖閣諸島の領有権を主張した王氏に反発が広がっており、菅義偉政権が簡単に要請に応じれば、国内外の信頼を損ねかねない。 【図】尖閣諸島領海侵入時の中国軍の動き  王氏「来年訪中してもらいたい」  茂木氏「適切な時期に検討する」  王氏の要請は、茂木氏の単独訪中や、茂木、王両氏が議長を務める「日中ハイレベル人的・文化交流対話」の中国開催を念頭に置いているとみられる。そのほか、外務次官による「戦略対話」や、安全保障の課題を議論する次官級の「安保対話」の提案も判明した。  日本の同盟国・米国では14日、選挙人投票が行われ、民主党のジョー・バイデン前副大統領が選出される可能性が高いが、ドナルド・トランプ大統領は徹底抗戦の構えを崩していない。  中国の狙いをどうみるか。  中国問題に詳しい評論家の石平氏は「日米同盟にくさびを打ち込む思惑だ。中国には、日本と対話をするつもりはない。尖閣諸島の領有に向けて、強権的に奪い取るつもりだろう」と分析する。  王氏は先月末、日中外相会談後の共同記者発表で、尖閣諸島の領有権を一方的に主張した。茂木氏は即座に反論せず、国民から猛烈な批判を浴びた。菅政権の対中姿勢への不信感も高まった。  石平氏は「中国側は外相会談などで『茂木氏は取り込みやすい』とみた可能性がある。簡単に訪中要請に応じれば、王氏の暴言を容認したことになりかねない。菅政権は出足こそ良かったが、最近、『中国寄り』の姿勢がみえる。同盟国である米国と連携して、『尖閣諸島を守り抜く』という姿勢を明確にすべきだ。外交以前の問題だ」と語った。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c043d33702e645b201e96deb3197d0683e16e2f6

夕刊フジ


PDF