新型コロナウイルスの新たな変異ウイルスは26日にスペインで初の感染例が報告され、報道によると、感染が発表されたのは10カ国を超している。変異ウイルスは従来よりも感染力が強いとみられており、感染が確認された国との間で渡航制限が課されるなど、新年を控えた世界各地で警戒が強まっている。 【図解でおさらい】緊急性の高い13症状  変異ウイルスは9月に英国で確認された後、今月に入り感染事例が急増している。主に欧州域内で同国からの移動に伴い感染が拡大している模様だ。  AFP通信などによると、スペインの首都マドリードの保健当局は26日、最近まで英国に滞在していた4人が変異ウイルスに感染したとみられることを明かした。フランスでは25日、ドイツでは24日、それぞれ変異ウイルスの感染事例が判明した。デンマークでは同日までに33例の感染がわかっており、当局は「変異ウイルスの市中感染があることを示す」との認識を表明している。  感染は中東にも広がり、レバノン当局は25日、英国からの入国者が変異ウイルスに感染していたと発表した。  変異ウイルスの感染事例の急増を受け、英政府は20日、ロンドンなどで事実上のロックダウン(都市封鎖)に踏み切った。米ジョンズ・ホプキンズ大によると、英国では23日、1日の新規感染者数としては過去最多の3万9387人を記録するなど、感染拡大が続く。  一方、南アフリカでは英国と異なる変異ウイルスが確認された。そのため世界各地で英国や南アフリカからの入国規制を強化する動きが広がる。米政府は24日、英国から航空便で入国する乗客にコロナの陰性証明の提出を義務づけると発表した。  このような動きに対し、南アフリカのムキゼ保健相は同日、「国際的な人の移動を続けながら、変異ウイルスを抑え込むことは可能だ」と批判した。また、同国で確認された新型コロナウイルスの変異ウイルスについて「英国の変異ウイルスより感染力が高いという証拠はない」とも主張。英国のハンコック保健相は南アの変異ウイルスは英国のものより感染力があるとの見方を示しており、これに反論した形だ。  欧州疾病予防管理センター(ECDC)によると、英国の変異ウイルスは従来に比べて最大で感染力が7割増していると推定される一方、重症化率や致死率が上昇するという証拠はない。ワクチンが効かないという証拠もなく、米モデルナなど複数の企業は、開発したワクチンが変異ウイルスにも効果を発揮するとの見方を示している。【川上珠実、平野光芳(ヨハネスブルク)】

https://news.yahoo.co.jp/articles/f2cd7a428494ad2109d8cb47128f8ce0511ad754

毎日新聞


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