【ロンドン=板東和正】新型コロナウイルスの感染ペースは、3大感染症の一つである結核や、重症急性呼吸器症候群(SARS)を大幅に上回る。新型コロナは発症前や無症状の感染者からもウイルスが感染するため、感染拡大を防ぎにくいことが背景にある。 【重症化リスク「約3倍」の人の特徴】世界保健機関(WHO)などによると、結核の2019年の感染者数は約1千万人。02年~03年に流行したSARSは約8100人が感染した。一方、新型コロナは、中国で初の感染者が確認されてから1年余りで1億人以上が感染した。  英インペリアル・カレッジ・ロンドンのニレイ・シャー教授は「新型コロナは他のウイルスと比べ、感染しても症状がすぐに表れず無自覚なケースが多い」とした上で、「自身の感染に気づかない人が移動することにより、驚異的な速度で感染が広がった」と分析する。SARSの場合は、感染者を容易に確認でき、隔離によりウイルスを封じ込めることができた。  新型コロナをめぐっては、英国などで厳しい外出制限を課す「ロックダウン(都市封鎖)」が敷かれている。ただ、外出制限の違反者も相次ぎ、無症状の感染者らによる感染拡大を完全に止めるのが難しい。  これまでも世界はインフルエンザウイルスなどによるパンデミック(世界的大流行)を経験してきた。1918年~20年に流行し、世界で約6億人が感染したと推計されるスペイン風邪はその後消滅したが、68年に始まった香港風邪は、季節性インフルエンザの一つとして今なお残っている。新型コロナの場合も、ワクチンが普及してもウイルスは消滅せず、人類は共存を迫られる可能性がある。  新型コロナはインフルエンザより致死率が高いとのデータがあり、「人類史上、最悪のウイルス」(感染症の専門家)と位置づけられつつある。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d61e662dc8c22245206a53a55b41e457a0eb297c

産経新聞


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