正義連は解決を望んでいない

これまでは反日不買などで世論を煽ってきた文在寅大統領は年明け以降、その方針を転換し、日本への擦り寄り発言を始めた。徴用工や慰安婦に関する司法の判断に、三権分立を超えて半ば疑義を呈する姿勢はすでに報じられる通りだが、韓国メディアもまた、これまでの日本批判一辺倒のスタンスを変えつつあるようだ。

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 こんな記事が中央日報に掲載された。1月22日のことである。

慰安婦支援活動がまるで巨大な産業…正義連は解決を望んでいない
https://japanese.joins.com/JArticle/274715  記事には、「慰安婦問題が本当に解決されたら、正義連の存在価値は消える」とある。 「慰安婦問題を一日でもはやく解決するためには、正義連のような市民団体に任せるのではなく、最初から最後まで政府が直接責任をもって行うことだ」と、政府の役割についても言及していた。  慰安婦支援団体の偽善をストレートに指摘したメディアは、中央日報が唯一ではないか。  表向きには言論の自由が認められているものの、政府や官僚を批判すれば罰せられる可能性がある国だ。  保守メディアとはいえ、慰安婦問題の本質に斬り込むのは勇気が要ったことだろう。  退任前の為政者叩きは何も韓国メディアに限ったことではないし、今回もその流れに乗っているだけかもしれないが、それにしても真実をついた記事だった。

「結局カネだ」

韓国側では、記事に同調する意見が多かった。 「韓国のフェミニズムは誤った道を歩んでいる」 「結局カネだ」 「(正義連の元理事長で与党の国会議員である)尹美香(ユン・ミヒャン)や正義連が、慰安婦問題が解決されないことを望んでいるように、金大中以降、文在寅まで、この勢力は南北統一そのものを望んでいない。彼らにはこれが巨大産業だからだ」  等のコメントが寄せられており、記事を批判する意見はほとんど見られなかった。  これには、尹美香氏と正義連の一連の事件が大きく影響しているのは間違いない。  元慰安婦の告発から捜査がスタート。国からの補助金や寄付金を不正に流用した詐欺などの容疑で尹氏は起訴されている。昨年11月には初公判が開かれた。 「尹美香事件」が公になっていなければ、この中央日報の記事が公表されることはなかったことだろう。  言わずもがなだが、韓国メディアの記事は日本批判が圧倒的に多かった。

全国で“慰安婦合意無効…歴史を正しく”
-京郷新聞- 2016.03.01 http://news.khan.co.kr/kh_news/khan_art_view.html? artid=201603012208075  これは、2016年3月1日に全国で行われた「慰安婦合意の破棄」を叫ぶデモに関する記事である。  15年の年末に日韓首脳(安倍晋三首相、朴槿恵大統領)との間で、「慰安婦問題の最終的かつ不可逆的な解決」が確認されたことに抗議したものだ。  安倍氏、朴氏、そしてバラク・オバマ元米大統領に仮装した3人の人物が、慰安婦を模した少女を囲んで乾杯している写真が印象的だ。  記事では、「解放されて70年が過ぎたが、私たちは被害国の権利を取り戻すことができず、むしろ屈辱的な慰安婦合意をした」という学生の言葉も合わせて紹介されている。

量産されてきた偏向記事

もう1つ例を挙げておこう。

“徴用工コンテンツは高収入”ユーチューブで広がる歴史歪曲
-聯合ニュース- 2020.06.21 https://www.yna.co.kr/view/AKR20200620038200073  日本政府は、端島(通称:軍艦島)が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録されたことを受け、産業遺産情報センターを東京に設立した。昨年3月のことだ。  この時、聯合ニュースの記者も偵察に行ったのだろう。 記事には「記者らは展示内容を最大限把握しようと努めたが、センター側は記者らにつきまとって写真撮影を止めるなど、何かを隠すような印象を漂わせた」とある。  産業遺産情報センター所長で、「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産登録に尽力した加藤康子氏の証言とは全く異なる内容で、あたかも日本側が歴史を歪曲、情報を隠蔽しようとしているかのような書き方だ。  記事では、近年、ユーチューブに韓国の歴史歪曲を批判するコンテンツがあることにも言及。  そして、徴用工被害者とされている老人たちが亡くなれば、証言者がいなくなることで、更に歴史歪曲に拍車がかかるだろうという記者の見解で締めくくられている。  こういった偏向記事が日々、量産されてきたわけだ。  メディアの論調は、購読者数やPV、視聴率に流される傾向にある。  今後、韓国メディアがさらに「反日修正」に舵を切るのか。それは文大統領のスタンスや支持率と密接不可分だ。 羽田真代(はだ・まよ) 同志社大学卒業後、日本企業にて4年間勤務。2014年に単身韓国・ソウルに渡り、日本と韓国の情勢について研究。韓国企業で勤務する傍ら、執筆活動を行っている。 週刊新潮WEB取材班編集

https://news.yahoo.co.jp/articles/e4e9950ffb6e507b348bbd8730dc547853f55514?page=2

デイリー新潮


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