【ベルリン時事】ロシアからバルト海経由でドイツに天然ガスを運ぶ送ガス管「ノルドストリーム2」をめぐり、ドイツが苦境に陥っている。  ロシアの反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の毒殺未遂事件で、ロシアとの協力への厳しい意見が欧州内外で拡大。独政府は計画堅持の方針だが、同事件でロシアを批判した人権重視姿勢との矛盾が指摘され、建設停止の圧力も強まっている。  欧州連合(EU)欧州議会は1月21日、建設停止を求める決議を可決。最大会派・欧州人民党代表で、独出身のウェーバー議員さえ、計画に「断固反対」と述べた。フランスのボーヌ欧州問題担当相も1日に地元ラジオで、ドイツに停止を求めたと語った。  ナワリヌイ氏毒殺未遂は、ロシア当局が関与した疑いが強い。ドイツでの治療を終え1月半ばに帰国した同氏を当局が拘束。裁判所が今月、実刑を決めたことで欧米の反発は激化し、メルケル独首相も「法治主義とは程遠い」と批判した。  それでも独政府は、同計画は「経済的なものだ」と政治と切り離し、継続を主張する。ガス発電は石油や石炭より二酸化炭素(CO2)排出が少なく、気候変動対策になるという側面もある。  ただ、同計画は、ロシアと緊張関係にあるウクライナを迂回(うかい)し欧州にガスを運ぶ目的があり、政治と無関係とは言い難い。バイデン米大統領も、トランプ前政権と同様に批判的で、今後の米独関係の重荷にもなりそうだ。 

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時事通信


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