「発言は許容できるものではない」「新会長に五輪の機運を盛り上げてほしい」。東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が辞意を固めたことを受け、現役アスリートからはさまざまな声があがった。

 これまでに陸上男子400メートル障害の世界選手権銅メダリスト、為末大さん(42)が処遇の検討を求めるとともに「いかなる性差別にも反対します」とツイッターで発信するなどスポーツ界からも森発言を否定的に受け止める声が出ていた。  ロンドン、リオデジャネイロに続いて東京五輪で3大会連続の五輪出場を目指すレスリング選手の高谷惣亮さん(31)は「五輪に向けて一生懸命に尽力された方なので、本当によくやってくれたと思う」と森会長について一定の評価をしつつ、「今回の発言や謝罪会見を見て、根本的な部分で五輪憲章を理解していないのではないかと感じた。そういう方がトップにいる状況では、国民も、戦って笑顔を届けたいと考えているアスリートも、遠く離れてしまう」と懸念する。「レスリングは世界的に男性がやる競技と考えられがちだが、日本はいち早く女子レスリングに取り組み、2004年のアテネ五輪から女子の種目に採用された。レスリングの分野で男女平等を実践したと考えている。レスリング選手として今回の発言は許容できる内容ではない」と指摘し、辞任はやむを得ないとの考えを示した。  開催まで半年を切った時期での会長交代については「正直、アスリートは練習をしていくしかない。一選手としての影響はない」ときっぱり。後任の会長には「五輪はアスリートのためだけのものではない。新型コロナウイルスの状況を踏まえ、いろいろ対策をするなど世界をみて判断してほしい」と求めた。  一方、東京五輪出場を決めている現役アスリートの一人は「許される発言ではなかったけれど、それ以上に過剰なまでの批判に違和感はあった。五輪の準備に向けて森会長でなければ突破できないことはたくさんあり、引っ張ってきてくれたことはとても心強かった」と素直な思いも口にした。「辞任は残念だが、新会長には違ったムードで五輪の機運を盛り上げてほしい」と期待した。【椋田佳代、浅妻博之】

https://news.yahoo.co.jp/articles/7ece893f5379258d3388c265ca583e5ceb695be6

毎日新聞

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