【東方新報】中国国家文物局は20日、長江(揚子江、Yangtze River)上流域文明の中心とされる四川省(Sichuan)広漢市(Guanghan)の三星堆(Sanxingdui)遺跡で、約3000年前の黄金の仮面などを新たに発見したと発表した。中国王朝の起源とされる黄河文明と異なり、いまだ謎が多い「神秘の国」の実像を調べる手がかりとなりそうだ。  三星堆遺跡は四川省成都市(Chengdu)から北へ約40キロ、成都平原北部に位置し、古くは5000年近く前までさかのぼる。面積は約12平方キロで中央には城壁のある都市遺構があり、古蜀国の中心地とされる。遺跡は1920年代末に広漢市の三星堆で見つかり、1980年代に発掘を開始。祭祀(さいし)坑や宮殿建築、住居跡、墓地、城壁などが確認された。  当時、世界に最も衝撃を与えたのが青銅器や金製品の出土品だ。笑みを浮かべて目が飛び出した現代アートのような異形の「青銅縦目仮面」、全長4メートルに及ぶツリー状の「青銅神樹」、青銅製人物立像としては世界最大の高さ2.6メートルの青銅立人像、そして青銅器の顔に金箔(きんぱく)の仮面をつけた「貼金銅人頭像」など、精巧な技術と独創性が注目を集めた。  発掘が終わった面積は全体の1000分の1程度で、調査は30年以上行われていなかったが、昨年後半から発掘作業を再開。新たに祭祀坑6基が見つかり、黄金仮面、青銅人物像や酒器、玉製礼器、絹、象牙など約500点が出土した。  黄金仮面は主に顔の右半分の部分が見つかり、重さは約300グラム。全体の重さは約500グラムと推測され、これまで見つかった金製品の中で最も大きく、重い。四川大学(Sichuan University)考古文化博学院の于孟洲(Yu Mengzhou)教授は、「発掘した時は何か分からず、大きな金箔としか分からなかった」と振り返る。四角い顔に大きくくりぬかれた目、三角形の鼻、広い耳。これまでに三星堆遺跡で出土した仮面と同じ形状だ。遺跡から見つかった金製品は宗教的な儀式に関連し、何らかの権力や地位を象徴していると推測され、古代人の金信仰を反映しているという。  調査メンバーの一人で中国考古学会理事長の王巍(Wang Wei)氏は「発掘を始めたばかりで大きな発見があったことは喜ばしいことだ」と話す。四方を山々に囲まれた蜀(しょく)の国で、金箔を精製するような技術はどのように生まれたのか。その後の中国文明の発展にどのような影響を与えたのか。古代へのロマンをかきたてる新たな発見が期待される。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。

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